【インタビュー】ミュージカル「INTO THE WOODS」古川琴音「悔いが残らないように」引っ越ししてまで臨んだオーディションで勝ち取った初ミュージカル

2022年1月7日 / 08:00

 羽野晶紀や古川琴音、渡辺大知らが出演する、ミュージカル「INTO THE WOODS」が1月11日から上演される。本作は、『赤ずきん』『シンデレラ』『ジャックと豆の木』『塔の上のラプンツェル』といったおとぎ話の登場人物たちが同時に存在する世界で、それぞれの有名なおとぎ話をなぞりながら交錯するストーリー。おとぎ話からかけ離れた、人間の本質をあぶり出すような深淵なテーマがさまざまな角度から描かれる。初めてのミュージカル出演でシンデレラを演じる古川に、意気込みや役柄への思いを聞いた。

シンデレラ役の古川琴音 (C)エンタメOVO

-本作への出演は、オーディションで決まったと聞いています。もともとミュージカルには憧れがあったのですか。

 ミュージカルやミュージカル映画が好きだったということもありますが、音楽を通してお芝居をすることで伝わるものが増すのではないかという思いもあったので、漠然とした憧れは持っていました。今回、オーディションのお話を頂いて、ブロードウェー版の映像を見させていただいたら、ユーモラスで楽しい楽曲が多いのに、ストーリーでは教訓めいたものも描かれていて、すごく深い作品だと感じました。シンデレラなど、親しみのあるおとぎ話のキャラクターが登場しますが、そのキャラたちが現実を語るというのも皮肉で面白いなと。それで、その世界観に入りたいと思ってオーディションを受けさせていただきました。

-本作のオーディションに臨むに当たって、防音の部屋に引っ越しもしたそうですね。

 ミュージカルのオーディションに呼ばれるとも思っていなかったので、その機会を頂けたことがありがたいと思っていました。憧れもありましたし、自分ができるところまでやってからオーディションに臨みたかった。まず自分ができることを全てやった上で判断してもらいたかったので、思い切って、オーディションの話を聞いた日に物件を探し始めて、すぐに引っ越しをして、悔いが残らないように練習をしました。

-それだけの強い思いで臨んだオーディションだっただけに、出演が決まったときは格別な思いだったのではないでしょうか。稽古が始まって、どんなことを感じていますか。

 演出家の熊林(弘高)さんのお話を聞いたり、脚本を読んでいく中で、表現したいものがどんどん増えていくのですが、それを歌に乗せるのはすごく難しいことだと改めて感じています。今(取材当時)はまだ、やらなければいけないことがあり過ぎる状況です。本番までの期間に学ぶことはすごく多いと思いますし、千秋楽を迎えたときに自分がどう変わっているのか楽しみでもあります。

-稽古を通して、具体的にどんなことを学びましたか。

 私一人では、このせりふをどうやって言おうかと、表面的なことしか考えられませんでしたが、熊林さんの演出によって物語の深いところまで考えられるようになったと思います。この作品は、私たちがなじんできた『シンデレラ』や『赤ずきん』などのストーリーとは違って、もっとシリアスなストーリーになっています。その中で、人間の深層心理を象徴するようなモチーフが出てきます。熊林さんがこの物語を作るに当たって、「夢」を一つのモチーフにしたいとおっしゃっていました。夢には深層心理を象徴するものが出てくるんですよ。例えば、私は疲れたときに歯がたくさん抜ける夢を見ることがあるんですが、それは私だけでなく、悩んだり追い込まれた状況のときに多くの方が見るものなんだそうです。そういうふうに、人間の中に無自覚に隠されているモチーフがたくさんあって、それが散りばめられているのがおとぎ話の世界なんだと、この作品に携わって知ることができました。

 
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