【インタビュー】映画『あの夏のルカ』エンリコ・カサローザ監督&アンドレア・ウォーレンプロデューサー「この映画の中で、友情についての問い掛けを掘り下げたいと思いました」

2021年6月16日 / 06:55

-シー・モンスターの見た目は、一見グロテスクにも見えます。これは、価値観や風習や環境の違い、あるいはマイノリティーの問題などから生じる差別などへの比喩的な表現も含んでいるのでしょうか。

カサローザ シー・モンスターのデザインの一部には、古い海図に描かれているものが取り入れられています。それで少しグロテスクに見えるのかもしれませんが、それが代を経るごとに薄れていくように描いています。だからルカはおばあちゃんや両親よりは、見た目が怖くなくなっています。でも、彼らはモンスターではありません。彼らから見れば人間の方が地上のモンスターなわけです。だから、彼らが魅力的であること、カラフルであること 人間が受け入れられるような存在であることを意識しました。

 また、自分とは違うものを持っているということへのメタファーは、もちろん入っています。特に子どものころは、自分だけが人と違うんじゃないかとか、そういうことに敏感ですよね。それから、ルカの最後のシーンは、自分のアイデンティティーはこれだということを伝えることでもあるし、それを皆が受け入れるという素晴らしいメタファーになったと自負しています。僕は、相手の全てを受け入れるのが親友だと思います。

(取材・文/田中雄二)

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