【インタビュー】映画『種まく旅人~華蓮のかがやき~』栗山千明「大変なこともあるかもしれないけど、きっと楽しいはずと思いながら撮影に挑みました」

2021年4月1日 / 12:00

 人の命をつなぐ「食」をテーマにしたシリーズ『種をまく』の第4作目となる、映画『種まく旅人~華蓮のかがやき~』が4月2日から全国順次公開される。本作は、石川県金沢市の伝統野菜「加賀れんこん」を題材に、後継者不在に悩む農業の現実を見つめ直す物語。シリーズ2作目『種まく旅人 ~くにうみの郷~』に続き、農林水産省の職員として農業の活性化に向けて頑張る主人公・神野恵子を演じた栗山千明に撮影の裏話や農業への思いを聞いた。

神野恵子役の栗山千明(スタイリスト:ume/ヘアメイク:奥原清一)

-「くにうみの郷」に続き、同じ役柄を演じることが決まったときの心境を教えてください。

 『種まく旅人』シリーズは、毎回、違う主人公が登場していましたが、今回、再び神野恵子を演じさせていただけるというのは、彼女が多くの方に受け入れていただけたということなのかなと思うので、すごくうれしかったですし、光栄でした。「くにうみの郷」では“かいぼり”という作業がすごく大変ではありましたが、充実したいい撮影ができたので、今回も、大変なこともあるかもしれないけど、きっと楽しいはずと思いながら撮影に挑みました。

-恵子を演じる上では、前作からのつながりを意識しましたか。

 「くにうみの郷」のとき、撮影前にはいろいろと役柄に対して思いを巡らせていていましたが、実際に撮影が始まってみるとドキュメンタリーのような感覚で撮影してくださったので、無理に作り込まなくていいのかなと感じました。「くにうみの郷」ではノリの養殖を描いていますが、ノリが成長していく過程を見て、私がその場で思わずしてしまったリアクションがそのまま映っています。でも、神野もきっと初めてそれを見て、体験して、同じように驚いたり、感動したりすると思うので、素直に感じたことを出せばいいと思いました。神野イコール栗山なのかなという思いが私の中にあるので、今回も同じような心づもりで、思い切って飛び込んだという感覚です。

-撮影前には「今回も大変なことがあるかもしれない」と思っていたということですが、実際に大変なことはありましたか。

 それはもちろん(笑)。私は、茨城出身で、地元にもれんこん畑があるので、れんこんの収穫が大変なことは知っていましたし、覚悟していきましたが、畑に入ってしまうと自由に動き回れないので、それは大変でした。ただ、上手に収穫できなくてもいいという役柄だったので、撮影していく中で自然と慣れていけばよかったのは幸いでした。農家の役を演じた平岡(祐太)くんたちは、事前に研修をされて、私以上に大変だったと思います。それから、カメラマンさんをはじめとしたスタッフの皆さんも、本当に大変だったと思います。畑の中は歩くだけでも大変なのに、重い機材を運んだりしなければならなかったので。

-本作は、石川県金沢が舞台です。撮影中も現地の農家の方とも交流があったそうですが、金沢の印象は?

 前回は淡路島にお邪魔しましたが、今回の金沢でも、物作りをされている方の熱意は、場所に関係なく熱いものがあると感じました。それから、皆さんがとても優しかったことも印象的でした。お昼休憩にはれんこん料理も振る舞っていただいたんですよ。神野が実在していたら、きっとこういう体験をしているんだろうなということを体験させてくださり、優しく迎えてくださったのがうれしかったです。

-加賀れんこんの味はいかがでしたか。

 これまであまりれんこんの産地を意識したことがなかったのですが、改めて味わいながら食べるとサクサク感があってとてもおいしかったです。今後、加賀れんこんが手に入るならば、それを選んで食べたいと自然と思える出会いになりました。前回、出演したときもそうでしたが、スーパーで野菜を選ぶときに産地を確認するようになるなど、この映画を通して野菜や食に興味を持つことができるので、それもすごくいい変化だと私自身は感じています。

-撮影で印象に残っている風景やシーンは?

 映画冒頭のドローンで撮影したシーンです。私は自転車に乗って畑の間の道を走っていくのですが、大自然の中、お天気にも恵まれて、すごく気持ちよかったです。映像で見ても爽快だと思います。それから、やはりれんこん掘りは印象に残っています。なかなかできない体験でもありますし、こんなにも大変な作業なんだという実感も湧きました。撮影はそれほど長い期間行っていたわけではないので、れんこん掘りも楽しんでやれましたが、それをお仕事として長いスパンでやっていくのは本当に根気のいる作業で、大変なことも多いと思ったので、改めて農家の方に感謝の気持ちが強くなりました。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

夏帆「AIによって、誰でも一線を踏み越える可能性はある」AIを題材にしたドラマに主演「ある小説家の日記」【インタビュー】

ドラマ2026年3月6日

 現在、社会的に大きな注目を集める「AI」。そのAIを題材にしたサスペンステイストのヒューマンドラマ「ある小説家の日記」が、3月8日夜11時からNHK総合で放送される。  人気ミステリー作家・芹澤環(板尾創路)の事故死から1年。新作で編集を … 続きを読む

田村芽実、入野自由「この映画のどこかに自分自身を投影できるキャラクターが必ずいると思います」『ウィキッド 永遠の約束』【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年3月6日

 童話『オズの魔法使い』に登場する魔女たちの物語を描いた大ヒットブロードウェーミュージカル「ウィキッド」を実写映画化した2部作の続編となる『ウィキッド 永遠の約束』が3月6日(金)から全国公開された。本作の日本語版で、前作に引き続いて、ネッ … 続きを読む

「身代金は誘拐です」“鶴原”川西賢志郎を殺害した犯人が判明 「お前が犯人だったのか」「蒼空くんのパパは誰」

ドラマ2026年3月6日

 勝地涼と瀧本美織がW主演するドラマ「身代金は誘拐です」(読売テレビ・日本テレビ系)の第9話が、5日に放送された。(※以下、ネタバレを含みます)  本作は、娘を誘拐された夫婦が「娘の命を救うために、他人の子どもを誘拐できるか?」という極限の … 続きを読む

椎名桔平「いろんな人たちを取り込みたい」青柳翔「一体感が伝わる作品」小沢仁志「スクリーンの俺たちと一緒に踊ってほしい」『スペシャルズ』【インタビュー】

映画2026年3月5日

 『ミッドナイトスワン』(20)の内田英治監督によるオリジナル作品で、佐久間大介(Snow Man)を主演に迎え、殺し屋たちが暗殺計画のためにダンス大会出場を目指す姿を描く『スペシャルズ』が3月6日から全国公開される。本作で、佐久間演じるダ … 続きを読む

長野凌大、星野奈緒、パク・ユチョン「この映画を見て、自分が置かれている状況から一歩踏み出したいと思っていただけたらうれしいです」『361 – White and Black -』【インタビュー】

ドラマ2026年3月5日

 あるトラウマを抱えるオンライン囲碁のチャンピオン・上条眞人と幼なじみの棋士たちとの隠された秘密を描いた、大山晃一郎監督の『361 – White and Black -』が、3月6日から全国公開される。本作で主人公の眞人を演じ … 続きを読む

Willfriends

page top