【インタビュー】ミュージカル「17 AGAIN」竹内涼真 初ミュージカルに「挑戦だという思いでぶつかっていきたい」

2021年1月30日 / 08:00

 竹内涼真が主演する、ミュージカル「17 AGAIN」が5月16日から上演される。本作は、同名タイトルのコメディー映画をミュージカル化した作品。負け組として、人生を甘受していた35歳の男が、バスケットボールのスター選手だった17歳の頃の姿に戻り、人生をもう一度やり直そうと奮起する姿を描く。本作でミュージカル初挑戦を果たす竹内に、公演への意気込み、ミュージカルへの思いを聞いた。

マイク役の竹内涼真

-ミュージカルへの出演が決まった時の心境を教えてください。

 お話を聞いたのは、2019年頃だったので、まだ先のことだなという感覚でしたが、ついにやるんだなと思ったのは覚えています。そこから、映画やドラマの撮影があったので、目の前のことに一生懸命になっていましたが、歌やダンスの練習をやっていくうちに、ミュージカルに出演するという実感が持てました。それでも、最初は、自分の歌えなさやダンスのできなさにショックを受けて、これは一刻も早く真剣に取り組んでいかないと間に合わないぞと思いました(笑)。

-そもそもミュージカルや舞台に対して、どんな思いを持っていたのですか。

 これまで映画やドラマなどの映像作品に携わってきて、どうすれば面白いと思ってもらえるかと、一生懸命作品に取り組んできました。その中で、ふとしたときに、もっと自分のキャパシティーや引き出しが多かったら、いろいろなことができるんじゃないかと思う瞬間がありました。また、現場でご一緒するキャストの方で、舞台やミュージカルをメインとして活動されている方とお芝居をさせていただくと、自分にないものを持っているのを感じていました。それで、生でお芝居をするという緊張感や、客席にいる方たちに伝えるという表現の仕方を経験してみたいと思うようになったんです。今回、こういった機会を頂けたので、挑戦だという思いでぶつかっていきたいという気持ちでいます。

-歌やダンスの稽古をスタートしてみて、手応えは感じていますか。

 自分では全然思っているようにいかなくて、難しいことだらけです。ダンスに関しては、特に自分で自分にショックを受けるぐらいでした。鏡を見ながら、自分のことを嫌いになっていくぐらいきつかったです(笑)。立てなくなるぐらいまでレッスンをして、先生の指導に一生懸命に向き合ってやってきましたが、通用すると思ったことはほとんどないです。一つだけ言えるとしたら、普段カメラの前で演技をしているときのように、内側から出る気迫や、気持ちの表現を、歌やダンスに乗せるということは少しできているのかなと思います。

-竹内さんの演技は表情の変化が豊かで、それによって心をつかまれる人も多いと思います。今回、舞台では顔がアップになることはありませんが、主人公の葛藤や成長という細かな心情の動きを、どのように伝えようと考えていますか。

 それは、まさに今、僕が一番悩んでいるところでもあります。映像作品は、数メートル離れたら分からない表現も拾ってくれますが、舞台となったときに、どう表現したらいいんだろう、と。(本作の)制作発表で歌を披露したときに、動きながらパフォーマンスをしたのですが、それが正解なのかも今はまだ分からないです。感情を高ぶらせて動くことが正解なのか。それとも、そこは我慢して歌を聞かせるべきなのか、正直、僕にはまだ分かりません。でも、自分が本当に主人公と同じ気持ちになっていれば、それが表情にも、動きにも表れると思うので、まずはそこかなと思います。本番に向けて、(演出の)谷(賢一)さんと研究して、作り上げていきたいと思います。

-竹内さんが主演したドラマ「テセウスの船」(TBS系)も、時を超えて自分の家族と会うという設定でした。今回と共通するところも多い設定ですが、演じる上で「テセウス」と通じるところはありますか。

 あまり意識はしていないです。ただ、「テセウス」のときに気を付けていたのは、演じる役の、物語の中での目的を見失ってしまってはいけないということでした。「テセウス」では、主人公は過去に戻って、家族を救うことが目的です。もちろん、ほかの人に未来からやってきたことがバレてはいけないのですが、それが彼の目的ではない。バレてしまうかどうかは流れに任せることにして、彼は最初から最後まで、父親の無実を晴らしたいということに心を傾けていました。今回も僕が演じるマイクは似たような経験をします。もちろん、周りに気付かれないようにしなければならないのですが、それが目的ではない。彼は17歳に戻って何をしたいのか。どんなことを家族に思ってほしいのか。それがブレないように演じれば、僕はファンタジーな設定も成立すると思っています。目的を大事にするというのは、演じる上で共通することなのかなと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

渡辺大知「僕が演じた駒井という人物そのものがカメラの役割を果たしています」『道行き』【インタビュー】

映画2026年2月23日

 大阪から奈良に移住してきた青年・駒井は、御所市に代々暮らす老人・梅本から購入した古民家の改修工事を進めている。たびたび様子を見に訪れる梅本が語る昔の町や家に流れてきた時間の話が、駒井に大切な風景を思い出させる。『おばけ』でPFFアワード2 … 続きを読む

吉田恵里香氏「寅子の視点では描けなかったものを、どれだけ描けるか」「虎に翼」スピンオフに込めた脚本家の思い「山田轟法律事務所」【インタビュー】

ドラマ2026年2月23日

 2024年に放送されたNHKの連続テレビ小説「虎に翼」。女性として日本で初めて法曹界に飛び込んだ佐田寅子(伊藤沙莉)の歩みを描いた物語は大きな反響を呼ぶと共に、第62回ギャラクシー賞テレビ部門大賞に輝くなど、高い評価を受けた。そのスピンオ … 続きを読む

【映画コラム】2月前半の公開映画から『ほどなく、お別れです』『クライム101』『ブゴニア』

映画2026年2月21日

『ほどなく、お別れです』(2月6日公開)  就職活動に苦戦する美空(浜辺美波)には、亡くなった人の姿が見え、声を聞くことができるという秘密があった。そんな彼女の能力に気付いた葬祭プランナーの漆原(目黒蓮)は、美空を葬祭プランナーの道へといざ … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(12)道明寺天満宮と歴史の英雄たち ~野見宿禰、白太夫、そして道真~

舞台・ミュージカル2026年2月19日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。     ▼相撲 … 続きを読む

小林聡美、名作ドラマ「岸辺のアルバム」 舞台化は「今の時代も共感できる」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年2月19日

 小林聡美が主演する舞台「岸辺のアルバム」が、4月3日から上演される。本作は、数々の名作ドラマを世に残した山田太一が原作・脚本を務め、1977年に放送された連続ドラマを舞台化。一見平和で平凡な中流家庭の崩壊と再生を描く。ドラマでは八千草薫が … 続きを読む

Willfriends

page top