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なかなか大変ですが、熊本ことば指導の先生が真摯(しんし)に教えてくださるので、指導を受けながら、一生懸命やっているところです。勘九郎さんも熊本弁は完璧なので、いろいろとリードしていただいています。例えば、僕がアドリブに苦戦していると、勘九郎さんが率先してやってくださったり、僕が勘九郎さんの言っていることを参考にしてみたり…。時には「こういうときは、こう言ってみたら?」と、勘九郎さんがアドバイスをくれることもあります。
そうなんです。実は、この作品が決まる前、僕が勝地さんと一緒に名古屋でドラマを撮影していたとき、ちょうど勘九郎さんが平成中村座の公演をしていたことがありました。そこで、勘九郎さんと親交のあった勝地さんに誘われてその公演を見に行ったら、終わった後、一緒に食事する機会があったんです。そのとき、勝地さんと「勘九郎さんと絶対に共演したいね」と誓い合っていたら今回、3人でご一緒する場面があって…。台本を見てびっくりしました。「いだてん」は登場人物が多いので、知り合いでもなかなか現場が一緒にならないのに、3人で共演できるなんて、すごい縁だな…と。とても楽しかったです。
「いだてん」は、周りを見渡してみると、どこを取っても素晴らしいキャストしかいません。勘九郎さんや綾瀬はるか(池部スヤ役)さん、柄本佑(増野役)さん、三宅弘城(黒坂辛作役)さん…。皆さん本当にすごい。そういう素晴らしいキャストが作り上げたシーンは、間違いなくいいものになっているはずです。だから、僕も皆さんに遅れることのないよう、きちんとついていきたいと思っています。
(取材・文/井上健一)
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