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Vシネマの帝王と呼ばれた竹内力が原案・製作総指揮・主演を務めた2本のドラマがJ:COMプレミアチャンネルで放送されている。10日に放送を開始した「闇の法執行人」は、親友の裏切りにより資格を剥奪された元弁護士の龍崎(竹内)が、闇に潜む巨悪に戦いを挑むハードボイルド劇。一方、11日放送開始の「大馬鹿代(おおばかよ)」は、竹内が大きくはみ出した真っ赤な口紅にグルグルパーマ、おまけに超巨乳という強烈ないでたちで、初の“ヒロイン役”にチャレンジした笑いあり涙ありの活躍劇だ。昨年芸能生活30周年を迎えた竹内に、両作品のみどころや作品作りについて聞いた。
20歳で東京に出て来て、まさか自分が芸能界に入るとは思っていなかったが、気がついたら、自分で芸能事務所や映像製作会社を立ち上げ映画を作ったりと、30年はあっという間だった。昨年は製作会社として『聖の青春』や『オケ老人!』など、全国ロードショーの映画も作れるようになったし、自分がやりたかったこと以上のことができるようになったけど、俳優としてはまだまだなんで、自分の好きなキャラクターづくりをしながら視聴者に喜んでもらえる作品を作っていきたいね。
「闇の法執行人」は、自分の主演作の中で、シリーズとして64作も続いた『ミナミの帝王』という頭脳派と、56作続いた『仁義』という武闘派をミックスさせ、文武両道な主人公が、弱きを助け、強きをくじくという勧善懲悪なストーリーに、時事ネタなどを取り入れたサスペンスタッチな作品を作りたかった。それで主人公を何の職業にしようかと考えて、親友に裏切られて資格を剝奪された元弁護士にした。世の中の仕組みを暴きつつ、泣ける要素やどんでん返し、実際に起きた事件をモチーフに取り込んでいる感動作品に仕上がっていることだな。
『ミナミの帝王』なんかも自分で作ったキャラ。俺は役づくりというよりキャラづくりが得意なんだけど、龍崎のキャラには「頑固」「ブレない」とか、俺の性格がかなり強く入っている。自分で決めた目標に実直に向かっていくという男だな。龍崎のせりふで「俺のやり方に口を出すな」というのがあるが、俺の言葉に近いかな。「何ごとにもブレない」というのが俺の信念でもあるからね。
「カオルちゃん最強伝説」で演じた16歳の高校生を基に、さらに奇抜なキャラクターを作りたいと思って、台本の裏に「大馬鹿代」のイラストを書いたのがきっかけだね。カッコいいアクションというよりは、あえて怪力や俺自身が考えた必殺技もたくさん取り入れ、怪獣みたいなオバハンという設定にした。柔道技でもなくプロレス技でもない技を持ち、おならもする。これは子どもにもウケるだろうと思って。子どもにも見てもらいたいからね。
えっ、見てくれたの。うれしいなぁ~。「大馬鹿代」は今から10年ぐらい前に書いて生み出したキャラなんだ。その当時サンダルの“クロックス”がはやっていたけど偽物もあってね。ピンク色の偽物がかわいいだろうなと、そんなところにもこだわったわけよ。単なる怪力だけだとゲテモノになってしまうので、女性としてのかわいらしさもないと主人公として愛されないのでね。女性的な表情もそうだし、おならをすればちょっと恥ずかしがったり、自転車に付けている折れた傘もピンク色にしたり…。役づくりよりキャラづくりにかなりこだわっているよ。
両方だよ。ただ「大馬鹿代」の場合は自分がキャラクターを作ってから10年以上たっているので、やっと主役になれたという思いはあるね。『バトル・オブ・ヒロミくん!』の脇役で少し出したことがあって、これをいつか主人公にしたいとずっと温めてきたのよ。そこで今回やっと念願がかなってJ:COMさんで実現したというわけ。そういう意味では「大馬鹿代」が念願だったので思い入れが強いかもしれない。「闇の法執行人」の龍崎は今までヒットしたキャラを掛け合わせた王道パターンだけど、「大馬鹿代」の場合は今後、キャラがどうなっていくのかという構想がたくさんあって、ストーリー展開をどう組み立てていこうかなぁと、まあ楽しくパズルを合わせていく感覚だね。
小田純平さんのカバー曲、「闇の法執行人」の主題歌「恋月夜」、「大馬鹿代」の主題歌「紅い川」も応援よろしくお願いします!
「闇の法執行人」「大馬鹿代」の作品詳細、放送スケジュールなどは、こちらをチェック。
http://www2.myjcom.jp/special/tv/drama/takeuchiriki/
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