【インタビュー『アングリーバード』】“日本一の怒りんぼう”坂上忍がアニメのアフレコに初挑戦 「ゆがみを持った人にお薦めしたい」

2016年9月26日 / 17:22

 飛べない鳥たちが平和に暮らす島バードアイランドを舞台にしたアニメーション映画『アングリーバード』が10月1日から公開される。“日本一の怒りんぼう”として、太い眉毛がトレードマークで怒りん坊のレッドの日本語吹き替えに起用された坂上忍がインタビューに応じ、アニメのアフレコに初挑戦した感想や見どころなどを語った。

 

レッドの日本語吹き替えを担当した坂上忍

レッドの日本語吹き替えを担当した坂上忍

―レッド役のアフレコをした感想は?

 アニメのアフレコは初めてなので芝居とは全然違う大変さがありました。人間のアフレコであれば、外国の映画で人種が違う人をやっても、人間としての間合いは同じなんですよ。でも、レッドは人間の間合いではなく、息継ぎができないので切らなきゃいけないんです。すると、気持ちがそこで切れるから、その辺りで苦戦しました。

―映画を見ていると、レッドの外見が坂上さんに見えてくるような不思議な感覚がありました。

 僕も一番最初にレッドを見た時に、眉毛が似ているなと思いました(笑)。僕、時代劇をやる時も眉毛を描かなくていいと言われちゃう方で、結構しっかりしているみたいなので、親近感が湧きました。

―ご自身とレッドの共通点は?

 “怒りんぼう”というのがレッドの一番強いキャラクターだと思うんですけど、照れ屋だったりあまのじゃくだったりするところが、いい年こいた僕にもまだあるので、そこは近いものがあります。でも、レッドはかわいいですけど、僕の場合はもういいおっさんなのでね(笑)。

―アフレコ現場の様子は?

 僕が慣れていなかったこともあって、ディレクターさんとやりあって、戦いながら録りました。初日は2時間ぐらいやって、ぎくしゃくし始めて、僕が「カーテンを閉めてくれ」と言って。それまではガラス越しにディレクターさんとコミュニケーションを取りながらやっていたんですけど、「もうあいつの顔を見たくない」と思って、声だけでやったりして。たぶんその現場を見ていたら、僕のことをさらに嫌いになる人が増えたと思います(笑)。

―“怒れる俳優”として今回は白羽の矢が立ちましたが、世間から“怒っているイメージ”を持たれていることをどう思いますか。

 やっぱりそう思われてるのかなっていう感じです。僕は“怒りんぼう”というよりは、思ったことを普通に言っちゃう感じなので、いいものはいい、悪いものは悪いと言うだけなんですけどね。

―最近、一番怒ったことは?

 この間、洋服屋さんに入ったら店員さんが話し掛けてきたんですけど、すぐに「僕、話し掛けられるのが苦手なので済みません」と断って、自分のペースで見ていて、フォーマルの方に歩いていったら、エリアが変わったからってまた話し掛けてきて。だから「そっとしておいてくれ」って言ったら「はい」と。それから、ベルトとか小物のコーナーに行ったら、本当におちょくってるのかなと思ったんだけど、「サイズが何センチなので~」とか言い出して、もう怒って出てきました。マニュアル対応というか、話の通じなさ加減が最も嫌いなので、本当は欲しいジャケットがあったんですけど、買わずに出てきちゃった自分にも怒りがあります(笑)。

―映画には、伝説のヒーロー、マイティ・イーグルが登場しますが、坂上さんにとってのヒーローや崇拝する人はいますか。

 はい。勝新太郎さんとか相米慎二監督とか降旗康男監督とか、そういう僕が好きな人たちを組み合わせて、自分で勝手にマイティ・イーグルみたいな理想形を作っています。僕が好きな人はカッコいいだけじゃなくて、だらしないところもある先輩たちで、そういうところも見た上で、この人みたいな大人になれたらいいなって思える人が好きですね。

―本作の見どころは?

 アニメなのにかわいいだけじゃなくて、ちゃんと負の部分も描かれてるところです。鳥たちの話なんですけど、かわいいとか泣けるとかだけじゃなくて、僕もこういう嫌な面を持っているとか、そういうのが散りばめられているのがすごくうれしいです。

―どんな人に見てほしいですか。

 お子さまも十分楽しめる内容なんですけど、年を重ねてくると人間にはいろんなゆがみが出てくるので、ゆがみを持った人にお薦めしたいです。

―坂上さんもゆがんでいますか。

 僕は相当ゆがんでますね。逆にこの年でゆがんでいない人に出会ったことがないです(笑)。

―ご自宅にレッドのフィギュアがあるとお聞きましたが。

 はい。僕は三頭身フェチなので、この手のものが大好きなんですよ。それで「何かないんですか」ってお願いして頂きました。

―怒りんぼうのレッドを経て、今後やってみたい役柄は?

 やっぱりこれだけディレクターさんとやりあって録ったんですから、この作品のパート2じゃないですか。もしパート2があって、本当に怒る僕でも良いなら、もう1回使ってください(笑)。

(取材/文:小宮山あきの)

『アングリーバード』から

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