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NHKの大河ドラマ「真田丸」で、堺の商人からわび茶の道を完成させた大茶人へと上り詰めた千利休を演じている桂文枝。豊臣秀吉(小日向文世)からも信頼を得ていたが、秀吉との間に確執が生じ、後に切腹することになる利休のプライドと無念を語る。
「内々のことは利休に、表向きのことは秀長に」という秀吉の言葉が残っているように、利休は秀吉にとっては(弟の)秀長(千葉哲也)に次ぐ存在。それなりの風格もなくてはいけません。政治にまで絡むほど上り詰める一方で、商人として堺の町を守る強い信念も持っている感じは出したいと思っていました。
特にお濃茶(こいちゃ)のシーンでは、手の動きではもうお濃茶ができあがっているのに、せりふは続いていたりしましてね。ディレクターは「時々休んで」って言うし、お茶の先生は「途中で休むということはしまへん。早くやってもらわないと湯が冷めてダマになります」と言うし(笑)。そのシーンが一番難しかったです。
「新選組!」のころからいい役者さんだなと思っていましたし、「半沢直樹」の時もファンでした。礼儀正しくて、慣れない私にも気を遣ってくださいました。大阪人としてはなんとか大坂冬の陣、夏の陣で徳川家康(内野聖陽)をやっつけてほしい。ぜひ生き残ってほしいです。
「半沢直樹」で、堺さん演じる半沢はねじをぎゅっと握って手が血だらけになっていましたが、あのねじを(自殺した父親役を演じていた笑福亭)鶴瓶さんからもらいました。それぐらいファンでした。ねじは鶴瓶さんが撮影セットのところから持ってきたらしいですわ(笑)。
石田三成(山本耕史)との関係があったのかも知れませんが、まさかあの方(吉継)に切腹に追い込まれるとは…。控室では「食事行きましょう」とか言っていたのに、スタジオに入ったら目つきが違っていて(笑)。顔が怖かったです。役者さんってすごいですわ。
落語は1人で、登場する全員の言葉をテンポ良く言わなくてはいけないのですが、演技には落語にはない人のせりふを待っている間(ま)というのがある。これは難しかったです。
僕の調べた利休で「茶聖・千利休傳」という創作落語を作りまして、もう高座にも2回かけました。蟄居(ちっきょ)を命じられて堺に行った利休を古田織部がなんとか慰めようとして、説教で面白い話をして回っていた安楽庵策伝という僧を連れて行くのです。策伝に利休を笑わしてくれと頼む、というお話。実は策伝は“落語の始祖”と言われている人でして、いろいろ関係深い。ですから すごく収穫のあった「真田丸」でした。
桜の花が咲いている庭で、すごくきれいな切腹のシーンに作っていただきました。ただ、刀のところに手を当てて前を向きながら演じてくださいという指示に従ったら、手をぐっと入れた時に手のひらを突いてしまいまして、痛かったです(笑)。
ほっとしたけど、もう少し利休が生きる方法はなかったのかなあとか、いろいろ考えます。利休が最後に茶会で会ったのは家康だと言われていますから、家康の回想シーンの中で出てこないかなあ(笑)。
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