舞台「Endless SHOCK」制作発表詳報

2012年11月24日 / 16:05

――今年初めて公演をされた博多座での感想と、来年の大阪での公演の抱負を聞かせてください。

 博多座は本当にすてきな劇場でした。もともとはこの「SHOCK」という作品は帝劇でしか見られないものということで、ずーっと帝劇でやらせていただいていましたけど、10年も超えて、こちらから、今まで来られなかったお客さんに対しても見ていただけるようにっていう意味で行かせていただいたんですね。僕の思いとしては、帝国劇場でやる「SHOCK」に絶対見劣りしてはいけないと。その結果、スタッフの皆さんもすごくよく練って、計算をして、過不足ないものに仕上がったと自分でも思っております。博多座に来てくださるお客さまも初めてご覧になられる方も多かったですし、帝国劇場でもどんどん年齢層は幅広くなっているんですが、博多座ではさらに幅広い年齢層の方が来てくださっているなと感じました。そういった意味では、今度大阪で初めて出させていただく「SHOCK」で、初めてご覧になられる方もまた多くいらっしゃると思うので。またどんな反応が返ってくるのかなというのが自分としても楽しみなので、いい意味での自信を持ってやりたいなと思っています。

 

――公演会場が増えたり新しい土地で公演するということは、堂本さんにとってどのような影響があるんでしょうか?

 劇場が変わると楽屋の景色も変わるし、ステージからの景色も変わるし、すごく新鮮な感じがしました。新鮮な気持ちでステージに立てるのは、すごく大事なことだと思うんですよね。何度も言っているように、常に毎日その時が勝負なので、常に新鮮な気持ちを持ってそのステージに挑むっていうのがすごく大事なことで、それをあらためて感じられたのは自分にとってもすごく楽しかったです。そして、その経験を経て帝国劇場に帰ってくることができたので、よりスタッフの皆さんとの協力関係も強くなりますし、すごくいい経験だったなって思います。

 

――12年で千回ですと、森さんの2017回という記録にあと十二、三年かかりますが…?

 どうでしょうね(笑)。先ほどのVTRでも森さんが、あの時はまだ500回でしたけど、「500回、千回、1500回と積み重ねていくんだから」とおっしゃってくださいましたけど、これは僕も全然分からないですね。これも先ほど言ったんですが、また来年もやらせてもらえるとか、また次もあるという思いでステージに立っていたことがないんですね。自分としてはまた来年もやらせていただけるっていうこと自体がご褒美であり、そして、自分がやっていたことが評価いただいたのかなって受け取っておりますので、千回を超えたら1500回を目指そうとか、そういう思いではやっていないんですよね、やはり周りの方々が期待する部分もあるでしょうから、そういった期待っていうのはこれからも応えていきたいなという思いはありますが、正直あと何回っていうのは全く見えていないです。

 

――森さんがおっしゃっていた「バランス」とは、どういう意味だったとお考えですか? 

 どうとでも取ってくださいっていうふうに置かれたんですよね、その言葉を。震災の以前に森さんがおっしゃっていたのは、エンターテインメントというのは世の中が平和であって初めて成立するものだと。その時、その言葉に対して、僕はまだまだ33歳の若造なんでピンと来なかった部分があったんですね。で、昨年震災を僕も経験して、以降の公演が全て中止という判断が下った時に、やはり世の中が平和ではないと自分もステージに立てなくなる、そういった部分を森さんはおっしゃっていたのかなって体験できたんですね。その時に初めて森さんがおっしゃった言葉の重みを感じました。世の中のバランスについても、すごく、すごく大きな意味で、とにかくバランスがうまく保っていないと全てが崩れ去るんだよということなんじゃないかな、と僕は取っています。自分自身が「頑張らなきゃ、頑張らなきゃ」って突き進み過ぎてもうまくいかないし、本当にみんなが一つになって、バランスを取っていくことが大事だと、森さんはおっしゃっていたんじゃないかなと思います。

 

※2013年2月4日から3月31日まで、東京・帝国劇場で公演。

 

 

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