【映画コラム】弁当作りを「喜」や「楽」に変える工夫とは『今日も嫌がらせ弁当』

2019年6月29日 / 18:05

 圧倒的クオリティーのキャラクター弁当が注目を集めた「kaori(ttkk)の嫌がらせのためだけのお弁当ブログ」を書籍化したエッセー『今日も嫌がらせ弁当』が映画化され、6月28日に公開された。エッセーに共感した塚本連平監督の書いた脚本が原作者の目にとまり、映画化権を獲得したという。

(C)2019「今日も嫌がらせ弁当」製作委員会

 舞台は八丈島。夫を事故で亡くしたシングルマザーのかおり役に篠原涼子、その娘の若葉役に芳根京子という配役。随分物騒なタイトルだが、実は反抗期で口もきかない娘に向けて、高校の3年間、母がメッセージ弁当を作り続けたというお話。裏を返せば、嫌がらせとは名ばかりの究極の愛情表現に他ならない。

 弁当作りの様子や、出来上がったユニークな弁当が、映画ならではのカラフルな映像で映されるところが見どころ。篠原が「リアリティーよりも分かりやすさを重視した」と語るように、映画的な誇張や創作も加えながら、本来「苦」になりかねない弁当作りを「喜」や「楽」に変える工夫が面白く描かれている。(田中雄二)


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