【映画コラム】素晴らしき“お子様ランチ映画”の集大成『レディ・プレイヤー1』

2018年4月21日 / 17:25

 さて、ハリデーが思い入れる1980年代のポップカルチャーネタと、スピルバーグ自身の旧作映画(『シャイニング』、『素晴らしき哉、人生!』、『市民ケーン』…)への思いが共存している点が本作の見どころの一つだが、ある意味、見る者の映画やサブカルに関する知識量が問われるところもある。知っていればいるほど「あっ、あれが出ている。これも出ている」と楽しめ、見終わった後で、元ネタについて知っている誰かと話し合いたくなるからだ。

 日本の観客にとっては、『AKIRA』の金田の赤いバイク、伊福部昭メロディーをバックにしたメカゴジラ対ガンダム、そして三船敏郎などが登場するのがうれしいところ。

 また「ジャンプ」(ヴァン・ヘイレン)、「テイク・オン・ミー」(a-ha)、「ユー・メイク・マイ・ドリームス」(ホール&オーツ)といった80年代を彩った挿入曲に加えて、いつものジョン・ウィリアムズではなく、80年代を席巻した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのアラン・シルベストリが担当した音楽も聴きどころだ。(田中雄二)

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