【映画コラム】演者の異なる古典劇を見るような楽しみがある『オリエント急行殺人事件』

2017年12月2日 / 16:44

(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation

 「ミステリーの女王」と呼ばれるアガサ・クリスティが、1934年に発表した名作推理小説を再映画化した『オリエント急行殺人事件』が12月8日から公開される。

 トルコのイスタンブールを出発し、フランスのカレーへと向かう豪華寝台列車内で起こった密室殺人の謎を、名探偵エルキュール・ポアロが解き明かすというストーリーだが、列車には国籍も身分も違うさまざまな人々が乗り合わせていたという設定故、製作側にとっては多彩な配役が組めるところが利点となるし、見る側もそれを楽しむことができる。

 シドニー・ルメットが監督した前作(74)では、ポアロ役のアルバート・フィニーを筆頭に、リチャード・ウィドマーク、ローレン・バコール、ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、バネッサ・レッドグレーブら、そうそうたる顔ぶれのスターたちが、大雪で停車した列車内で、優れた舞台劇を思わせる格調高い演技合戦を繰り広げた。

 
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