【大河ドラマコラム】「青天を衝け」第十回「栄一、志士になる」幕末の世に船出した栄一。その成長を描いた航海のプロローグ

2021年4月21日 / 16:04

 さらに、高圧的な役人に自ら相対し、かつてとは一変した江戸の荒廃ぶりを目にするなど、これまでの九回で積み重ねてきた栄一自身の体験が、その言葉を裏付ける。

 こうして、満を持して世に出た栄一が、これからどんな生きざまを見せてくれるのか。第十回は、そのプロローグとも言えるエピソードだったように思う。

 次回は、定番だった「栄一」の名を外した「横濱焼き討ち計画」というタイトルで、これまでにない物々しさが漂う。広い世に船出した栄一にこれからどんな荒波が待ち受け、どう舵を切り、それを乗り越えてどこへたどり着くのか。その旅の行方が楽しみだ。(井上健一)

渋沢喜作役の高良健吾(左)と渋沢栄一役の吉沢亮

 

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