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また、「父上は、よい妻をめとられた」と語る慶喜に、「私がよい妻などとはとんでもない。私は、嫁ぐ夫に恵まれただけですよ」と返した後、吉子が発した次の一言も印象的だった。
「夫が素直で、良き心を持てば、妻もおのずと、良妻となるものかもしれません」
幅広い解釈ができそうな含蓄のある言葉だが、今後、栄一も結婚し、夫婦としての姿を描いていく上で、これが本作の夫婦像に対する一つの指針になりそうな気もする。栄一や慶喜たちを中心に物語が動いていく中、彼らを取り巻く女性たちがどんな活躍を見せるのか。そんな期待が高まる第六回だった。(井上健一)