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慶喜と栄一の交流も、前述した『徳川慶喜公伝』の編さんをはじめ、その後も長く続いた。つまり、栄一を主人公にすれば、明治以降の慶喜を描くこともできる。慶喜は新しいもの好きで、当時はまだ珍しかった写真や自転車などに熱中したと言われる。朗らかで飾らない人柄の草なぎなら、そういう肩の力が抜けた慶喜も似合いそうだ。
栄一と慶喜の関係がこの先、どのように描かれていくのか。そして、知られざる慶喜の姿を見ることができるのか。栄一と慶喜を結び付けた粋な演出が、そんな期待を抱かせる第二回だった。(井上健一)