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これに対して、平民で戦災孤児の駒には、「戦をする」という思想がない。それ故、駒と対面した光秀は「戦に対して、どう向き合うのか」という根本的な姿勢を問われることになる。
光秀にしろ、義昭にしろ、駒と向き合うことで、戦に対する姿勢が浮き彫りになり、より人物像に深みが増していく。例えるなら、駒は彼らの魅力を引き出す隠し味のような存在だと言えるのかもしれない。そして、もちろん、駒自身が手掛け、徐々に規模が拡大していく製薬業の行方も気になるところ。そんな駒に注目していくと、ドラマの新たな魅力が発見できるのではないだろうか。(井上健一)