【大河ドラマコラム】「麒麟がくる」 第三十回「朝倉義景を討て」光秀の背中を押した帰蝶の一言

2020年11月3日 / 06:08

 その結果がどう出るのかは、次回以降のお楽しみ。とはいえこの回は、ここしばらく描かれてきた、「将軍・義昭に仕える幕臣であると同時に、信長の信頼も厚い」という人物像に、“美濃出身”という一面を加えることで、光秀の存在感が際立つと同時に、ストーリーも鮮やかに展開。その要となったのが、久しぶりの登場となる帰蝶だった。

 勅命であるにもかかわらず、義昭の参戦拒否という想定外の事態に遭遇した光秀。帝の存在を意識し始めたその胸中に、この事態はどんな影響を及ぼすのか。また、信長も、将軍を通さず、直に勅命を得たことで、幕府に対する姿勢が変わっていくのか。図らずも、帰蝶の一言が発端となり、浮き彫りになった帝を巡る光秀、信長、義昭のすれ違い。波乱の予感がする。(井上健一)

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