エンターテインメント・ウェブマガジン
5月6日から放送が始まるWOWOW「連続ドラマW 60 誤判対策室」に、かつて無実の容疑者を冤罪に陥れた過去を持つ定年間近の刑事・有馬英役で主演する舘ひろし。濃密な全5話の見どころ、作品の魅力をたっぷりと聞いた。

撮影/伊東ひさし
台本(の分量)が結構いっぱいあったんです。だからまずはお話を把握するのにすごく時間がかかった。それでも読んでいけば読んでいくほど面白くて、どんどんお話に取り込まれました。ラストへの展開もすごくて、素晴らしい脚本でラッキーでした。
でもね、僕は頭が悪いのか途中まで全く勘違いしていたことがあったりして(笑)。実はね、僕が演じる有馬はある登場人物に騙されるんですね。でもそのことに最初台本を読んだときは気が付かなくて。監督に言われて気付きましたっていう、情けない話(笑)。そのぐらい巧妙にお話ができていますよ、本当に。高田先生の脚本がすごく面白い。
監督からの要望が「ヨレた刑事をやってほしい」っていうので、無精ひげのままで臨みました。寝癖がついた髪の毛で誤判対策室にも毎日イヤイヤ来ていてやる気がなくて、大体二日酔いで酔っぱらっていて。そんなヨレた刑事もやってると結構気持ちよくなっちゃって。そのまんま最後までいけたかなっていう気がします。
有馬は、一時の栄光がすごくあって、無実の容疑者を冤罪に陥れて失敗しているんですね。それ以降刑事としては全くやる気がなくて。でも何かひとつ犯罪に向かった時には本質に向かって突っ走るというか。年老いた猟犬のような男、かな。そんな感じがしますね。
古川君はね、新しいタイプの俳優さんだと思いますね。すごく頭が良くて、彼自身の彼だけの世界観を持っている俳優さん。僕は星野君のお芝居の方が分かるのね。彼女は割と僕に近いタイプで、お芝居が理解しやすいというか。古川君は一つ一つのシーンが一緒にやっていてすごく新鮮だった。こういう風には言わないだろうなって思っていたセリフのトーンが出てきたりね。これは見ていただくしかないですね。本当に素敵ですよ、古川君も星野君も。
登場人物みんなすごく個性が強くて。坂口(井上肇)も強いし、最初に出てくる中倉(竹原ピストル)も強いね。高虎の妻・琴乃(ハマカワフミエ)も強いし、高虎(赤堀雅秋)も強い。本当にみんなすごいんですよ。古内(康すおん)も強いし。(相関図資料をまじまじと眺め)いや~皆さんそれぞれすごい。多分ね、それだけ監督が各人物像をしっかり作ったんだと思うんです。結局この話の芯にあるのは有馬と古内とマミ(酒井若菜)なんで、この2人とのお芝居は面白かったですね。年取った老刑事の頑張りと、周りにいる俳優さんたちの素晴らしさは本当に見どころです。きっとそれが熊切監督の手腕なんだろうと思います。本当に濃い人がいっぱいいますから。楽しめると思います。ぜひ見ていただきたい。
映画2025年11月21日
日本独特のおかしな校則、ブラックな職場環境、暴走するSNSやネット報道といった社会問題を背景に、大人になりきれない中学校教諭が、生徒たちの金髪デモに振り回されながら成長していく姿を、坂下雄一郎監督がシニカルな視点で描いた『金髪』が全国公開 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年11月21日
映画やドラマ、アニメなど幅広いメディア展開を遂げてきた人気漫画「DEATH NOTE」のミュージカル版「デスノート THE MUSICAL」が11月24日から上演される。2015年に日本で世界初演された本作は、原作のスリリングな物語を世界 … 続きを読む
ドラマ2025年11月20日
なにわ男子・大西流星と、timelesz・原嘉孝がW主演する「東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 横浜ネイバーズ Season1」が、2026年1月から放送がスタートする。 本作は、令和版『池袋ウエストゲートパーク』として注目を … 続きを読む
映画2025年11月19日
未熟故に一族を追われた若きプレデターのデクは、生存不可能とされる最悪の地「バッドランド」に追放される。デクはその地で謎のアンドロイドの少女ティアと出会う。「プレデター」シリーズ中、初めてプレデター自身を主人公に据えて描いた『プレデター:バ … 続きを読む
インタビュー2025年11月17日
韓国文化の“今”を再構築し続けるKカルチャー。今回は、デジタル空間で物語を紡ぐウェブトゥーンの世界に焦点を当てる。平凡な会社員ユミの頭の中で繰り広げられる細胞の物語――。2015年に連載を開始した「ユミの細胞たち」は、全512話で32億ビ … 続きを読む