舞台「Endless SHOCK」制作発表詳報

2012年11月24日 / 16:05

 舞台「Endless SHOCK」の制作発表が19日、東京都内で行われ、主演の堂本光一が登場した。その詳報は以下の通り。

堂本 たくさんの方に集まっていただきありがとうございます。来年で「SHOCK」は13年目となります。千回目の公演を迎えるということなのですが、自分にとってはそれだけ長くやってきたという感覚は、いまいち実感はないんですが、本当に多くの人に支えられ、ここまでやらせていただけたんだなと思っております。昨年、博多座の方でもやらせていただきましたが、来年は2月、3月、帝国劇場でやらせていただきます。そして4月には再び博多座でもやらせていただくことが決定しております。また新たな試みとなりますが、9月には大阪でも公演をやらせていただけると伺いました。来年は合わせて4カ月ですね、非常に長い公演なんですけど、自分としてはステージに立てるうれしさの方が大きいですし、とにかく責任を持ってやらせていただきたいなと思っております。本当に多くの方がこの「SHOCK」という作品を支えてくださっているという話をしましたけど、先日亡くなられた森光子さん、森さんは本当にこの「SHOCK」という作品を陰で支えてくださった方のお一人です。森さんからのたくさんの言葉が、僕にとっては非常に大きな支えとなってきましたし、なんといいますか、本当に言葉にならないぐらいの思いがあるわけなんですけども、森さんから頂いた言葉を胸にしっかり持って、来年も4カ月、千回公演に届きますので、挑んでいきたいなと思っております。

 司会者 今、ご自身からもお話がございました通り、森光子さんが11月10日に、惜しまれつつも天国へと旅立たれました、その森さんが「SHOCK」の舞台を初演以来、ずっと愛し続けてくださったことは有名なエピソードでございます。毎公演ご覧になり、時にはステージ上で、または楽屋で、光一さんにエールを送られました。そしてご自身のライフワークの舞台「放浪記」をお休みなさって、劇場から足が遠のかれた後も、公演の成功を願い続けてこられた森さんです。その森光子さんと堂本光一さんとの関わりを、映像にてご覧いただきたいと思います。

(VTR上映)

司会者 いろいろなご記憶がよみがえってきたのではないでしょうか、あらためて森さんへのお言葉を頂けますか。 

 堂本 本当に今、この場所で語り尽くせないほどの、たくさんの思い出があります。この「SHOCK」の大テーマである“走り続けること”を体現されていた方だと思いますし、たくさんの温かい言葉も掛けてくださいました。思い出として、一つ二つエピソードを話させていただきますと、自分がKinKi  Kidsとしてデビューする時、森さんにごあいさつに行ったんですね。その時にしっかりと握手をしてくださり、ハグをしてくださり、その時に「デビューおめでとう、頑張ってね」とパワーを頂いたこともありました。それから、プライベートなところで思い出に残っているのが、食事に行って、そして森さんのご自宅の方に送りましたら、森さんがご自宅の窓からずーっと、僕らが去っていくまで手を振って見送りをしてくれるんですね。その姿が本当に今でも焼き付いております。あと、映像にもありましたけど、一緒に舞台を観劇に行った時にエスコートさせていただきましたが、その時の森さんの温かい手もよく覚えております。先ほど聞いたんですが、森さんが亡くなられたのが今月の10日ということですが、その亡くなられる前も、その時、ちょうど帝国劇場でやっている「ジャニーズ・ワールド」の初日を気に掛けてくださっていたそうです。今日「ジャニーズ・ワールド」初日なんですよっていう話をされたら「あ、そうなんだ」と答えてらっしゃったそうです。そして来年は「SHOCK」が千回を迎えるから、ぜひ行きたいという話をされていたそうです。それを聞いて自分としても、今年は(東日本大)震災から再び「SHOCK」が動きだした、非常に意味のある年だったんですけど、来年も、いろんなことを思いながら立てるステージになるなと。今、森さんのVTRを見ていただきましたが、その中で「お客さまに夢を届ける人なんですから」というお言葉もありましたけど、そういったお言葉一つ一つを思い出しながら、森さんの思いを胸に、来年もステージの上に思いっきり立っていきたいと思います。

(以下、記者との質疑応答)

――ご自身がエンターテイナーとして大切にされている精神はどんなものか、あらためて教えていただけますか。

 自分としては常々言っていることなんですけど、こうして「SHOCK」という作品も来年で13年目となり、14年? ごめんなさい、自分でも分からなくなるぐらいやらせていただいているんですけども、自分としては毎年、来年もあるぞという思いでステージに立ったことはないんですね。それよりも本当、その日その時にやっている公演に全力で挑むこと。昨日よりも今日ですし、今日よりは明日というか、しかし体力的には非常に厳しいステージなので、明日もあるからセーブしようとか、そういった思いは絶対に持たないようにして、今その瞬間をとにかくやっていこうと心掛けてきました。

――初演が2000年の11月なので、13年目になります。

 です(笑)。

――千回記念ということで特別な思いはありますか?

 自分としては、先ほどのVTRにもありましたが500回の時とかもすごく漠然としている状態なんですね。先ほども言ったように、自分としては何回も何回もある公演だという意識ではなく、本当にその時の一つの公演が勝負だと思っておりますので、千回やってきたなとか、そういう感覚はあんまりないんですよね。僕自身よりも、本当に多くの方が支えてくださったからこそ、それはスタッフの方もそうですし、来てくださるお客さまももちろんです、そういった方々が支えてくださるからこそ、これだけやらせていただけたという思いの方が強くて。ですから自分で千回やってきたんだぞっていうよりも、本当に感謝する瞬間だと、今では思っています。

 

――千回を迎えるに当たって、劇中に登場する階段の数が増えたなど、何か変化はありますか?

 階段の数は今、帝国劇場でできる最大の数になっているんですね。あれはセリを目いっぱい上げた高さになっているので、あれ以上階段を増やすこと、高さを上げることはできない状況です。自分としては数が増えても、そこから落ちられますけど(笑)、でも現状は、セット的に劇場でできる最大限の数でやっております。

 

――この12年で、何が一番成長したと思いますか?

 そうですね…、なんでしょうね。間違いなく年は重ねてきました。初演の時は20だか21だかそれぐらいだったと思うので。その中でもいろいろ模索しながら、対誰というわけではなくて本当に自分との戦いだったなと思うんですね。一時期は、やはり先頭に立つ者として、自分がとにかく頑張らなくてはいけない、という思いが先行し過ぎた時も、今思えばあります。そうすると逆に周りが見えなくなってしまうことがあるんですね。それがふと肩の力を抜いて周りを見てみると、スタッフの方も真剣に頑張ってくれましたし、キャストも全員が頑張っているんですよね。そんな姿を見たら、あ、自分はそんなに肩の力を張らなくても、少し肩の力を抜いて周りと歩調を合わせればいいものができるんだなという思いになれた。周りが見られるようになったのは一番大きな成長かなって思うんですけど。先ほどのVTRで、森さんが長く続ける秘訣(ひけつ)は「バランスだ」とおっしゃっていましたけど、そういった意味も込められていたのかなと、今は思います。

 

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