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WEST.の桐山照史がロミオ、柄本時生がジュリエットを務める、Bunkamura Production 2025「泣くロミオと怒るジュリエット2025」が7月6日から上演される。本作は、映画『愛を乞うひと』の脚本などでも知られる劇作家・演出家の鄭義信が、2020年に書き下ろした作品。シェークスピアの名作「ロミオとジュリエット」を、物語の舞台を関西の戦後の港町に移し、全編関西弁のせりふに翻案した。初演に続き、ロミオを演じる桐山とジュリエット役の柄本に意気込みやお互いの印象などを聞いた。

柄本時生【左/ヘアメーク:稲月聖菜(マービィ)/スタイリスト:矢野恵美子さん】と桐山照史【ヘアメイク:井上ゆか/スタイリスト:村田友哉(SMB International.)】 (C)エンタメOVO
桐山 シンプルに再演をさせていただけることがうれしかったです。僕は、初演に引き続き、再演に出演するということが初めてなんです。再演をさせていただけるのは、スタッフさん、そしてお客さまの声がなければできないものなので、とてもありがたいなと思います。ただ、すごくうれしかったのですが、再演が決まってすぐに時生に連絡して「どうする?」と。初演当時は僕たちはまだ30歳でしたが、当時の僕たちでも精神的にも体力的にも大変なお芝居だったので、今の僕たちがそれ以上のものをお見せできるのだろうかという不安があり、最初に時生に相談しました。
桐山 そうです。ジュリエットは時生でなければできないと思っています。残念ながら今回はご一緒できなかった初演のメンバーもいらっしゃいますが、今回もパワーアップしたメンバーが集まったと思います。
柄本 全く同じ意見です。あの熱量で精神を使い切る作品をもう一度となったときに、一瞬、悩みました(笑)。自分の中でも今回は挑戦です。僕も再演ものをやるのは2回目で、以前は初演を超えようと精神をすり減らした記憶がありますが、今回はまた別のやり方を見つけられるのではないかと楽しみにしております。
桐山 僕は元々関西弁で話しているので、全編関西弁のせりふだとどうしても桐山に寄ってしまうんですよ。これまでもパブリックイメージでオファーしてくださることがあると、どう演じても自分自身に似てしまうところがありました。なので、この作品でもそうした怖さがありましたが、鄭さんが吃音(きつおん)という設定を入れてくれたので、自分とは全く違うロミオになったと思います。
桐山 めちゃくちゃ勉強しました。人によって出方も違うので、本を読んだり、吃音の方にお話を聞かせていただいたりしながら役を作りました。吃音は頭の回転が速すぎるから出てしまうこともあるようで、その後にバラエティー番組に出演してツッコもうとしたときにも出てしまうようになって。口が癖になるのだと思います。
柄本 初演を見てくださった方はご存じだと思いますが、鄭さんのおかげでできあがったのだと思います。僕のことをお客さんが認めてくれるせりふを物語の冒頭に鄭さんが作ってくださって。それに、女性のせりふがすでに書かれているので、それを話していけば自然とその気になるんです。流れに沿っていくという感じでした。
柄本 メークさんなどプロの方にお任せしていましたので、僕自身ができることは毛を抜くこと(笑)。ブラジリアンワックスを塗って、全身抜きました。
桐山 そこは大事やな(笑)。
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