柄本時生、賀来賢人、落合モトキ「みんなで語っていた夢を実現できたことがうれしい」長年の親友同士が、掃除屋たちの人間ドラマで共演「錦糸町パラダイス~渋谷から一本~」【インタビュー】

2024年7月12日 / 11:28

 テレ東にて、7月12日(金)深夜24時12分から始まる「錦糸町パラダイス~渋谷から一本~」(略称:錦パラ)は、東京・墨田区錦糸町を舞台に掃除屋たちがさまざまな人々との出会いを重ねていく人間ドラマだ。本作は、俳優の柄本時生が初プロデュースを務め、コロナ渦中に結成した「劇団年一」としても活動する長年の親友、賀来賢人、落合モトキ、岡田将生との共演も話題を集めている。放送開始を前に、柄本、賀来、落合の3人が、本作にかける意気込みを語ってくれた。

(C)テレビ東京

-柄本さんの初プロデュース作品だそうですが、どんなやりがいを感じていますか。

柄本 やりがいはすごくあります。今まで出演する側として仕事をしてきましたが、制作の内側を見たのは初めてだったので。例えば衣小合わせ(衣装と小道具に関する打ち合わせ)なら、俳優であれば自分の衣小合わせが終われば帰りますが、プロデューサーになると全員を見ることになります。おかげで、クリエーティブ面の舞台裏を、初めてきちんと知ることができました。そういうところに、すごく感動とやりがいを感じています。

賀来 僕もプロデュースの経験があるけど、俳優だけで参加する作品とはまた違った感覚になるよね。最初に「柄本時生プロデュース」と名前が出たら、その作品はもう、柄本時生の感性。だから、自分のやりたいことを詰め込んだ責任を負う分、そこを貫き通さなければいけないし、それが世間に伝わったときの感動は格別。だから、本当に自分の子どものようで。

柄本 そうだね。本当に大切。

賀来 でしょ。

落合 撮影に入るのが3人一緒だったんだけど、メイクをしているとき、賀来くんが時生ちゃんに、「おめでとう」と声を掛けているのを見て、僕も「良かったな、時生ちゃん」と思った。時生ちゃんから事前に「こういう企画を出してみようと思うんだけど」と聞いていたこともあって。

-岡田将生さんを含めた長年の親友4人の共演も話題です。

柄本 俳優としてもリスペクトするみんなと「こういうことができたらいいよね」と、語っていた夢を実現できたことが、とにかくうれしくて。

落合 20代の頃はプライベートで毎週のように会う関係で、そのときから「いつか一緒に芝居したいね」なんて話していたからね。

柄本 現場に入ってみんなで脚本について話をしたとき、「僕らも大人になったな。これがやりたかったんだよ」という感覚になれたのもうれしくて。しかも、それを撮ってくれるのが、僕らを昔から知っている廣木(隆一/『余命1ヶ月の花嫁』09など)監督。

賀来 僕だけ、廣木監督は初めてなんだけど(笑)。でも、初日に廣木監督が、「自由にやってみて」と言うので、自由にやってみたら、本当に楽しかったんだよね。10代から知っている仲間と普段通りの関係性で会話をしたものが、お芝居に昇華し、映像として世に出る。その幸せといったら。

柄本 ぜいたくな時間だよね。

賀来 こういう関係性が画面に出ているドラマはあまりないと思うから、面白いんじゃないかな。

-掃除屋を演じる皆さんの役は当て書きだそうですが、ご自身と比べてどんな印象ですか。

落合 せっかくみんなと共演するのに、残念なものは出したくないと思って、初日は(自分の中の)引き出しにいろいろと忍ばせて入ったんだけど、カメラの前に立ったとき、手前にあるものをすぐに使えたような感覚があった。やっぱり、出会って20年くらい経つから、変に考えることなく、積み上げてきたものが自然に出てきた気がする。そういう意味では、自分から遠い役ではないと感じたな。

柄本 僕は自分に近いようで遠い感覚かな。置かれている環境が自分とは違うから。ただ、会話をするときは、なるべく普段通りを心がけている。

賀来 僕は、時生から見た僕はこうなんだろうな、と思ってやっている。思い切りバスケ小僧みたいな格好をさせられているけど(笑)。台本を読んでも、時生から見たモックン(落合)、時生から見た僕、なんだろうなと感じた。

-皆さんが第一線で活躍してきた結果としてこの作品が実現したことについて、感慨はありますか。

柄本 ものすごく感慨深いです。撮影が始まってから、だんだんフラットになってきたんですけど。ピークは情報解禁の日。蕁麻疹が出そうなくらい緊張した。ネットニュースになったのを見たときは、「本当だったんだ」と、とにかく感動で、うれしかった。

落合 僕は今も毎日感慨深いよ。毎朝、メイクしていると時生ちゃんが「おはよう」と入ってきたり、賀来くんが入ってきたりして、今日も始まるんだなと思って。それでもカメラの前に立つと、みんなきちんとお芝居する役者になっている。

賀来 本当に楽しいんだよね、毎日。

落合 そうなんだよ。

賀来 普段はこんな時間ないからね。みんなもう大人で、僕も子どもが2人いるし、それぞれ仕事も忙しいから、こんなに毎日みんなとお芝居できて、話もできる時間はほかにない。

落合 カメラが回っていないときも、汗かきながら話していて(笑)。

柄本 「そんなに話すことある?」と思うくらいで(笑)。

落合 でも、僕ら4人が楽しいだけの作品にはしたくないよね。きちんとスタッフさんも巻き込み、愛される「劇団年一」でありたいと思うし、その空気をご覧いただく皆さんにも愛してもらえるようにしたい。その方が、みんなハッピーになれるはずだから。

柄本・賀来 そうだね。

(取材・文/井上健一)

(c)「錦糸町パラダイス~渋谷から一本~」製作委員会


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

佐々木蔵之介「この映画を見た後で自分の気持ちがさまようようなところがあるので、誰かと一緒に見てほしいと思います」『名無し』【インタビュー】

映画2026年5月22日

 その男が右手で触れた瞬間、相手は消え、死が訪れる。世にも奇妙な凶器なき犯行と謎に包まれた動機とは…。俳優だけでなく、脚本家、映画監督としても活躍する佐藤二朗が、初めて漫画原作を手がけたサイコバイオレンスを、自らの主演・脚本、城定秀夫監督で … 続きを読む

宮野真守&神山智洋、初共演の二人が作り上げる、劇団☆新感線のドタバタ音楽活劇ミステリー 「多幸感にあふれた作品をお届けしたい」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年5月22日

 宮野真守と神山智洋(WEST.)が出演する、2026年劇団☆新感線46周年興行・夏公演 SHINKANSEN☆RSP 怪奇骨董音楽劇「アケチコ!~蒸気の黒ダイヤ、あるいは狂気の島~」が、6月12日から上演される。本作は、脚本に劇作家の福原 … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第19回「過去からの刺客」慶の心を動かした小一郎の言葉【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年5月21日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=羽柴秀吉/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。5月17日に放送された第19回「過去か … 続きを読む

唐沢寿明「こんなにひどい男をやってよかったのかなという後悔はちょっとありました」『ミステリー・アリーナ』【インタビュー】

映画2026年5月21日

 推理力に覚えのある解答者たちが、国民的な人気を誇る推理ショーを舞台に、頭脳戦を繰り広げるさまを描いた深水黎一郎の同名小説を、堤幸彦監督が映画化した『ミステリー・アリーナ』が、5月22日から全国公開される。本作でクレージーな天才司会者・樺山 … 続きを読む

川島鈴遥、森田想「この映画は、ちょっと落ち込んだ時とかに見るといいかもしれません。きっと心が軽くなります」【インタビュー】『いろは』

映画2026年5月21日

 長崎で巻き起こる「ドロドロのダメ男巡り」と「ヒリつく姉妹の絆」を描いた青春ロードムービー『いろは』が5月22日から全国公開される。妹の伊呂波を演じた川島鈴遥と姉の花蓮を演じた森田想に話を聞いた。 -最初に脚本を読んだ時の印象から伺います。 … 続きを読む

page top