間宮祥太朗、変化し続けながら挑む俳優業 「今後は時代劇やロードムービーをやってみたい」【インタビュー】

2024年11月12日 / 12:00

 間宮祥太朗が主演する連続ドラマW-30「ハスリンボーイ」(全8話)がWOWOWで放送・配信中だ。本作は裏社会の実情に詳しく、小説『半グレ』でも知られる編集者・ライターの草下シンヤ氏と、『東京闇虫』の漫画家・本田優貴氏による人気漫画が原作。東京・池袋の裏社会に足を踏み入れた大学生が、非合法なツールを扱う“道具屋”として生き抜く姿を描く新感覚のクライムサスペンス。

 奨学金の返済負担を減らそうとして詐欺に遭い、その窮地を“ある道具屋”に救われたことから同じ道を引き継ぐ主人公の大学生・久保田タモツ役を演じる間宮に、作品の魅力や共演者とのエピソード、俳優としての今後の展望などを聞いた。

間宮祥太朗【ヘアメーク/三宅茜、スタイリスト/津野真吾(impiger)】(C)エンタメOVO

 -本作の企画内容を聞いたときは、どんな気持ちでしたか。

  WOWOW作品はエッジが効いていてビビッドな印象があったので、原作のテイストがWOWOWの印象とマッチしているなと思いました。原作はシンヤ先生が取材を重ねたリアリティーのあるストーリーに、漫画としてのコミカルな部分や強いキャラクター性が乗っていて、エンタメとしても楽しめますし、シンプルに面白い作品になると思いました。

 -タモツ役をどのように捉えて演じましたか。物語魅力も教えてください。

  タモツは土壇場で火事場の馬鹿力のような発想力と柔軟性を発揮する、そして追い込まれたときのあがきが裏社会で生きる人たちの心のどこかに刺さっていくような主人公で、無自覚に人に影響を与えている人物だと思います。奨学金の返済に追われる大学生という平凡な主人公が裏社会に入っていく物語なので、日常的ではない物事が起こっても、タモツが主人公であることによって、見ている方が親近感を持ったり共感できる部分が多いと思います。タモツを通じて追体験ができると思いますし、ほかにはない、この作品の魅力だと思います。

 -“道具屋”の仲間を演じた玉山鉄二さんと竹原ピストルさんの印象はいかがですか。

  お2人とも好きな方です。玉山鉄二さんは、僕が子どものときに映画『手紙』を見て、初めて“役者の芝居ってすごい”と思った方です。それ以降、いろんなジャンルの作品を見るようになるきっかけをくださった方なので、お会いしたときに、その思いを伝えました。ピストルさんも、人としても音楽も大好きなので、そんなお2人とこういった関係の役柄で共演できるのは幸せな時間でした。

 -劇中では大学生の役を演じていますが、間宮さん自身の学生時代を振り返ると、どんなことを思い出しますか。

 学生時代は野球に熱中していたのですが、中学生になってからギターを始めたり、映画も好きでよく見ていました。僕は15歳から役者の仕事を始めたのですが、大学生の年齢の頃は、周りの友達がどういう会社に勤めるかと進路で悩んでいたり、バンドや芝居をやっている友人が親と今後について話し合いをして、辞めていったこともありました。タモツも年齢的に1つの人生の岐路である時期に裏社会と出合い、進む道が変わったポイントだったんだろうなと思います。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

原田琥之佑「この映画は、何でもあるけど、何にもないみたいなところが一番の魅力だと思います」『海辺へ行く道』【インタビュー】

映画2025年8月26日

 海辺の街に暮らす14歳の美術部員と仲間たちに起きたちょっと不思議なひと夏の出来事を小豆島でのロケで描く、横浜聡子監督の『海辺へ行く道』が8月29日から全国公開される。本作で主人公の高校生・奏介を演じた原田琥之佑に話を聞いた。 -最初に脚本 … 続きを読む

上田竜也&橋本良亮、舞台初共演を通して「絆はより強固になる」 音楽劇「謎解きはディナーのあとで」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月26日

 シリーズ累計500万部を突破する、東川篤哉による大ヒット小説「謎解きはディナーのあとで」が、舞台オリジナルストーリーで音楽劇として上演される。原作は、毒舌執事とお嬢様刑事が繰り広げる軽快なやりとりと本格的な謎解きが話題となり、2011年に … 続きを読む

青山貴洋監督「問診シーンが最大の課題に」日曜劇場『19番目のカルテ』【インタビュー】

ドラマ2025年8月25日

 体の不調を感じていても、何科を受診すべきか分からない…。そんな悩みを抱える人は少なくない。そうした現代の医療課題に向き合う存在が「総合診療医」だ。日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS系)は、まさにその最前線で患者と向き合う医師たちの姿を描 … 続きを読む

中園ミホ 連続テレビ小説「あんぱん」は「やなせたかしさんが書かせてくださった」執筆を終えた脚本家が物語を振り返る【インタビュー】

ドラマ2025年8月22日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルにした柳井のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)夫婦の戦前から戦後に至る波乱万丈の物語は、いよいよクライマックスが近づいてきた。このタ … 続きを読む

森田剛「戦争と背中合わせの世界であるということは今も変わらない」 19世紀を代表する未完の戯曲に挑む パルコ・プロデュース 2025「ヴォイツェック」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年8月22日

 森田剛が主演する舞台、パルコ・プロデュース 2025「ヴォイツェック」が9月23日に開幕する。本作は、ドイツの劇作家ゲオルク・ビューヒナーが遺した未完の戯曲を、2017年にジャック・ソーンが翻案した作品を日本で初めて上演。冷戦下の1981 … 続きを読む

Willfriends

page top