服部樹咲「樹ちゃんが親友役と聞いてうれしかった」長澤樹「樹咲ちゃんに支えられた」初共演の2人が息ぴったりの好演『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』【インタビュー】

2024年10月11日 / 16:00

 世界三大毛織物(ウール)の産地として知られる愛知県から岐阜県にまたがる尾州地域を舞台に、ファッション業界への夢を目指す高校生・神谷史織の奮闘を描いた『BISHU ~世界でいちばん優しい服~』が10月11日(金)先行公開、18日(金)全国公開となる。

 主人公の史織を演じるのは、『ミッドナイトスワン』(20)で鮮烈なデビューを飾り、これが長編映画初主演作となる服部樹咲。史織を支える親友・鴨下真理子役には、『ちひろさん』(22)、『愛のゆくえ』(23)など多数の作品で活躍し、今最も注目を集める若手俳優の1人、長澤樹。劇中で息ぴったりの好演を見せる2人が、撮影を振り返ってくれた。

長澤樹(左)、服部樹咲(C)エンタメOVO

-お二人は今回初共演だそうですが、感想はいかがでしたか。

服部 共演は初めてですが、今までもワークショップなどで一緒に演技したことはあったんです。そのとき、すごくやりやすかったので、樹ちゃんが真理子役に決まったと聞いた瞬間、ほっとしてすごくうれしかったです。

長澤 その言葉、そっくりそのままお返しします(笑)。私も、樹咲ちゃんが史織を演じるということで、安心感がありました。それまではあいさつする程度だったから、この機会にお友だちになりたいとも思ったし(笑)。

-そうすると、撮影を通じてお2人の距離が縮まったところも?

服部 撮影しながら、少しずつ縮まっていったよね。地方での撮影だったから、撮影が早く終わった日には、一緒に食事に行ったりもして。

長澤 バッティングセンターにも行ったね。後ろから樹咲ちゃんを見ていたら、すごくかっこよくて「絵になる!」と思った(笑)。

服部 やればやるほどうまく打てないのが悔しくて、「もっと打ちたい!」って気持ちになっちゃうんだよね。だから実は、バッティングセンターには2回行った(笑)。

-そういうお二人の親密な距離感が、史織と真理子の関係にも表れていました。演じる上で、役作りはどのようにされましたか。特に、史織は発達障害を抱えた役でもありますが。

服部 発達障害については撮影に入る前、当事者の方たちとお会いする機会を設けていただきました。学生時代のつらかった経験や不便に思ったこと、それぞれどんな特性や癖があるのかといったお話をじっくり伺い、それを参考に、西川(達郎)監督とお芝居を固めてから現場に入りました。

長澤 私は、わかった気になるのもよくないと思ったので、発達障害について深くは掘り下げなかった。発達障害の史織を助けてあげよう、ではなく、普通に友だちとして付き合うのが真理子のいいところだから。

服部 史織自身については、台本を読んだとき、史織の頭の中のイメージが、鳥になって飛んで行くようなシーンもあったので、史織のかわいらしさや愛らしさといった魅力を出せたら、と思いながら演じました。

長澤 私は真理子のような明るくテンションの高い役はあまり経験がなかったので、最初は自分にできるのか、不安だった。現場に入ってからも毎朝、西川監督から「真理子、テンション!」と言われていたので、そこはものすごく意識していた。でも、史織と真理子のギャップが大きいほど、その“でこぼこ感”が面白いんだなと、途中で気が付いて。

服部 登場人物の中で、真理子が一番テンション高かったからね。普段は落ち着いている樹ちゃんが、あそこまでテンションを上げられるのはすごいと思った。私はあんなふうにテンション爆上げな役をやったことがないから。

長澤 でも私も、史織の長いせりふを早口で一気にしゃべる樹咲ちゃんをすごい、と思いながら見ていた。かと思えば、動きや視線一つで表現されるものも、とても丁寧で。おかげで、真理子が感情を爆発させるシーンでは、すごく支えられた。樹咲ちゃんが史織でよかった。

服部 私も、真理子が樹ちゃんでよかった。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

片山友希、MEGUMI「間違えても失敗しても、とにかく前に進み続けるということはお伝えできたかなと思います」『FUJIKO』【インタビュー】

映画2026年6月15日

 1970~80年代の静岡を舞台に、激動の時代を生きるシングルマザーが自らの生き方を模索しながら力強く歩んでいく姿を描いた、木村太一監督の『FUJIKO』が全国公開中だ。本作で主人公の富士子を演じた片山友希と、企画・プロデュースを担当し、出 … 続きを読む

舞台「キングダムII ―継承―」三浦宏規・高野洸・山本千尋・山口祐一郎、「死力を尽くさなければいけない」作品に再び挑む【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年6月12日

 累計発行部数1億2000万部を突破した、原泰久による大ヒット漫画を原作とした舞台の第2弾となる「キングダムII ―継承―」が、8月9日から上演される。本作は、苛烈な戦乱の中にある中国・春秋戦国時代を舞台に、戦災孤児の少年・信と、のちの始皇 … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第22回「播磨大誤算」戦国の世の難しさを印象付けた播磨攻略戦【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年6月11日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。小一郎と秀吉が播磨攻略に難渋する様子を描いた6月7 … 続きを読む

山本耕史、「RENT」に続き全編英語上演に挑む「ゼロからのスタートだけどやるしかない」 日米合作ブロードウェイミュージカル「フル・モンティ」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年6月11日

 山本耕史が、ゆりやんレトリィバァとブロードウェイで活躍するキャストとともに挑む、日米合作ブロードウェイミュージカル「フル・モンティ」が、8月19日から上演される。本作は、1997年に映画をもとに誕生し、トニー賞作品賞を含む9部門にノミネー … 続きを読む

吹越満 俳優になった理由は「映画に出たかったから」昭和の文豪・谷崎潤一郎原作の『鍵』で主演【インタビュー】

映画2026年6月10日

 数々の映画やテレビドラマ、舞台まで幅広く活躍し、その顔を見ない日はないと言っても過言ではない名優・吹越満。その主演作『鍵』が、6月12日から公開となる。  吹越演じる主人公・剣持耕三は、医師から余命半年の宣告を受け、その恐怖を忘れるため、 … 続きを読む

page top