【インタビュー】ミュージカル「メリー・ポピンズ」濱田めぐみ&笹本玲奈「テーマパークに通っているような気持ちになれます」

2022年2月12日 / 12:00

 1964年にウォルト・ディズニーがプロデュースし、アカデミー賞5部門を受賞した映画『メリー・ポピンズ』。2004年には、ディズニーと「オペラ座の怪人」や「レ・ミゼラブル」などを生み出したプロデューサー、キャメロン・マッキントッシュ率いるクリエーティブチームがタッグを組んでミュージカル版を制作し、ロンドン・オリヴィエ賞やアメリカ・トニー賞にノミネートされるなど大きな話題を呼んだ。日本では18年に初演され、本作が3月26日から再演される。初演に続き、主人公・メリー・ポピンズを演じる濱田めぐみと、濱田とWキャストで本作からメリーを演じる笹本玲奈に、公演への意気込みを聞いた。

濱田めぐみ(左)と笹本玲奈 (C)Disnye/CML

-初演に引き続きメリー・ポピンズを演じることについて、濱田さんは今現在(取材当時)、どんなことを感じていますか。

濱田 初演を経て、やりきれなかったと感じる部分や、もっともっとやりたいと思うことがあったので、それを今回、深めていきたいと思っています。それが何かというのは、今は私にも分からないのですが、きっとお稽古を通して見つかると思うので、お芝居をしていく中で深めていきたいです。それから、メリーという役は、とにかくやらなければいけないことが多くて…(笑)。立ち方、話し方にもいろいろなルールがありますが、それだけでなく、小道具の使い方、マジックと、とにかくたくさん覚えなければいけないことがある役です。初演を経験したからこそ、今回は“やらなければいけないこと”ばかりを考えないでも済むのかなと思います。余裕を持っていきたいです。

-笹本さんは、新キャストとして本作からメリー・ポピンズを演じます。今の率直な気持ちは?

笹本 今、めぐさん(濱田)がおっしゃっていた “やらなければいけないこと”をしっかりと身につけていくことが、私の最初の課題だと思っています。小道具の使い方はもちろんですが、姿勢や立ち方、声のトーンまで決まりごとがあるので、自分でも初日にどのような状態でメリーとして立っていられるのか、想像ができていません(笑)。

-メリー役は本当に大変な役どころなんですね。

濱田 先ほど、“余裕”という言葉を使いましたが、初演のときに身につけた小道具の使い方が少しでも体が覚えていたらいいなと今は思っています。玲奈ちゃんは、器用そうなので、すぐにうまくやれそうですよね。稽古場では、私の方が「大変だ」と言い続けている気がします(笑)。

-笹本さんは、今回の舞台のどんなところを楽しみにしていますか。

笹本 最後のシーンのフライングは、飛ぶ距離が世界最長だと聞いたので、楽しみで楽しみで仕方ないです。舞台機構としても最新鋭のものだそうなので、高いところが好きな私としては、今からワクワクしています。

-このミュージカルは、ディズニーが制作したものですが、お二人のディズニーにまつわるエピソードを教えてください。

濱田 皆さんそうだと思いますが、私もディズニーランドやディズニーシーは大好きです。来場している方たちの笑顔を見るのが好きなんです。お友達同士で同じカチューシャをつけて楽しそうにしていたり、カップルで楽しんでいたり、子どもたちが笑顔いっぱいだったりして、来場している人たちの思いを垣間見られるので、私まで幸せな気分になれます。

笹本 私も小さい頃から家族と一緒に行くことが多かったです。ディズニーランドはもう何もかも好きなのですが、その中でもショーが大好きでした。私が「エンターテインメントを舞台上からお客さまに与える側の人間になりたい」と思ったきっかけでもありました。それから、ディズニーの音楽も、絶対に期待を裏切らないので、大好きです。ディズニーのショーと音楽は、いつの時代に見てもすごいと感じられます。それと同じように、この「メリー・ポピンズ」もこの先ずっと上演され続ける、驚きと感動を与え続けることができる作品になると思っています。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

「光る君へ」第三十三回「式部誕生」人々を動かす「源氏物語」の存在【大河ドラマコラム】

ドラマ2024年9月7日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「光る君へ」。9月1日に放送された第三十三回「式部誕生」では、「源氏物語」の続きを執筆するため、内裏に出仕した主人公・まひろ(吉高由里子)の日常と、中宮・彰子(見上愛)との出会いが描かれた。  彰子の住まいで … 続きを読む

山口紗弥加「自分が役に乗っ取られたような感覚です」ネタバレ厳禁のミステリーで入魂の演技を披露「私の死体を探してください。」【インタビュー】

ドラマ2024年9月6日

 ベストセラー作家・森林麻美が、自身のブログに「私の死体を探してください。」と自殺をほのめかす投稿をして消息を絶つ。麻美の夫・三島正隆(伊藤淳史)や正隆と不倫関係にある麻美の担当編集者・池上沙織(恒松祐里)がその行方を探す中、次々にブログが … 続きを読む

河合優実「すごいところに羽ばたいていく予感はありました」金子大地「面白い映画になるのは間違いないと」恋人役で共演の2人が語るカンヌ受賞作の舞台裏『ナミビアの砂漠』【インタビュー】

映画2024年9月6日

 東京の片隅で暮らし、美容脱毛サロンで働く21歳のカナ。同棲中の恋人ホンダ(寛一郎)との生活に退屈したカナは、映像クリエーターのハヤシと新生活を始める。だが、まもなく2人のペースはかみ合わなくなっていき、ストレスを募らせたカナは…。  9月 … 続きを読む

【週末映画コラム】『エイリアン』の“その後”を描いた『エイリアン:ロムルス』/各国の映画祭で注目を集めた心理ホラー『映画検閲』

映画2024年9月6日

『エイリアン:ロムルス』(9月6日公開)  人生の行き場を失った6人の若者たち(ケイリー・スピーニー、デビッド・ジョンソン、アーチー・ルノー、イザベラ・メルセド、スパイク・ファーン、エイリーン・ウー)は、廃墟と化した宇宙ステーション「ロムル … 続きを読む

紅ゆずるの“ゼロ地点”は「宝塚歌劇団の公演を初めてテレビで見た日」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2024年9月3日

 「ミステリーの女王」と呼ばれる推理小説家アガサ・クリスティーが1944年に発表した長編小説を原作とした舞台、ノサカラボ「ゼロ時間へ」が10月3日から東京・三越劇場ほかで上演される。ミステリーを専門に舞台を制作しているノサカラボの代表であり … 続きを読む

Willfriends

page top