【インタビュー】舞台「バーン・ザ・フロア BE BRAVE. NO LIMITS.」西川貴教「東京公演の初日はまさに燃えています」

2020年2月25日 / 12:00

 世界各国で観客を魅了し、日本では過去10 回の公演で観客を熱狂の渦に巻き込んできたダンスエンターテインメント「バーン・ザ・フロア」。ワルツやタンゴ、サンバにルンバをはじめ、ストリートダンスやコンテンポラリーダンスの要素まで、バラエティーに富んだジャンルのダンスが、多彩な楽曲に乗せて繰り広げられる。その最新作となる「バーン・ザ・フロア BE BRAVE. NO LIMITS.」に、歌手・俳優として活躍する西川貴教が、日本人アーティストとしては初となるスペシャル・ゲストシンガーとして参加し、クイーンのナンバーに挑む。西川に出演への思いや意気込みなどを聞いた。

西川貴教

-出演が決まったときはどのように思いましたか。

 「俺じゃなくない? もっと歌って踊れる人がいるでしょ。別の人と勘違いしていません?」みたいなのが正直ありました(笑)。でも、音楽とダンスの異種格闘技戦じゃないですが、「ステージ上で共存しているけど、どちらが主導権を取るか、みたいなところがあるように思っているんです。シンガーの前でダンサーのみんながパフォーマンスをしていても、視線はこっちに引っ張ってやろうという思いがあると思うので、みんなで視線を奪い合ってカンパニーに新しいシナジーを与えられればと考えています。

-2019年に韓国で「バーン・ザ・フロア」のショーを見られた感想は?

 以前に、プライベートでも仲のいい今井翼くんがスペシャルダンサーで出演していたということもあったので、どういったカンパニーなのか理解していたつもりだったんです。ですが、あまり触れることのないジャンルのダンスなので、ダンサーの皆さんと触れ合ったときの迫力はすごく刺激的でした。それに、カンパニーにはいろいろな国の皆さんがいらっしゃるので、皆さんとコミュニケーションを取るだけでも、自分もまた新たなステージに連れて行ってもらえるという感じがすごくしました。

-クイーンといえば、西川さんはNHKの「名曲アルバム」で「ボヘミアン・ラプソディ」を歌っていましたね。

 「名曲アルバム」から東京フィルハーモニー交響楽団と一緒に「ボヘミアン・ラプソディ」を歌ってもらいたいというお話を頂いて、そのオンエア時期に、この「バーン・ザ・フロア」のお話を頂いたのですごく驚きましたし、勝手に縁を感じていました。今回はクイーンのナンバーを何曲か歌わせていただくことは分かっているんですが、それにプラスして、できれば自分の曲があっても面白いんじゃないかと考えています。

-ボールルームダンスを基調とした最高峰のステージとも言われている本作ですが、ボールルームダンスに触れたことは?

 僕自身はまったく触れたことがないジャンルです。ただ、直接見て感じたのは、それがきちんと芸術として昇華していて、衝撃的だったことです。各ペアがそれぞれ得意なダンスとジャンルを持っていて、明確にその違いが出ているんです。踊りの種類によっては体格にも差があって、細かいステップの得意なチームは、あまり体の大きくないペアがその肉体の利点を生かした細かいステップワークを出したり、逆に大柄で手足の長いダイナミックさを生かしているペアがいたりして、面白かったです。

-「一緒に踊りたくなる」というのもコンセプトなので、ダンスも披露されるのでしょうか。

 自分も40代として考えたときに、できることとできないことというのが分かっているつもりですが(笑)、精いっぱい頑張りたいです。でも、僕が参加した「バーン・ザ・フロア」を通じて、僕と同じようにボールルームダンスを敬遠されていた方々が楽しさを再発見していただけるような公演にできればいいなと思っています。

-本作はダンスや音楽だけでなく、衣装やダンサーの肉体美も魅力がある作品ですが、西川さんも鍛えた肉体を見せてやろうと考えていますか。

 そんなつもりで体を鍛えていたつもりではなかったんですけど(笑)。実際にショーを見たときも、キャストのコスチュームや鍛えた体から、迫力だけでなく、人間の可能性をすごく感じました。人間の素晴らしさを感じられるのが、それを演じる側も見る側も人間だという意味で、そういったものの中で感動を与えられるというのは本当に素晴らしいと思っています。そんな作品の一部になれるように、まだちょっと時間があるので、じっくり体を作っていきたいです(笑)。

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

堤真一、三宅唱監督「実はこういうことも奇跡なんじゃないのということを感じさせてくれる映画だと思います」『旅と日々』【インタビュー】

映画2025年11月6日

 三宅唱監督が脚本も手掛け、つげ義春の短編漫画『海辺の叙景』と『ほんやら洞のべんさん』を原作に撮り上げた『旅と日々』が11月7日(金)から全国公開される。創作に行き詰まった脚本家の李(シム・ウンギョン)が旅先での出会いをきっかけに人生と向き … 続きを読む

【映画コラム】俳優同士の演技合戦が見ものの3作『爆弾』『盤上の向日葵』『てっぺんの向こうにあなたがいる』

映画2025年11月1日

『爆弾』(10月31日公開)  酔った勢いで自販機を壊し店員にも暴行を働き、警察に連行された正体不明の中年男(佐藤二朗)。自らを「スズキタゴサク」と名乗る彼は、霊感が働くとうそぶいて都内に仕掛けられた爆弾の存在を予告する。  やがてその言葉 … 続きを読む

福本莉⼦「図書館で勉強を教え合うシーンが好き」 なにわ男⼦・⾼橋恭平「僕もあざとかわいいことをしてみたかった」 WOWOW連ドラ「ストロボ・エッジ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 福本莉⼦と⾼橋恭平(なにわ男⼦)がW主演するドラマW-30「ストロボ・エッジ  Season1」が31日午後11時から、WOWOWで放送・配信がスタートする。本作は、咲坂伊緒氏の⼤ヒット⻘春恋愛漫画を初の連続ドラマ化。主人公の2人を軸に、 … 続きを読む

吉沢亮「英語のせりふに苦戦中です(笑)」主人公夫婦と関係を深める英語教師・錦織友一役で出演 連続テレビ小説「ばけばけ」【インタビュー】

ドラマ2025年10月31日

 NHKで好評放送中の連続テレビ小説「ばけばけ」。明治初期、松江の没落士族の娘・小泉セツと著書『怪談』で知られるラフカディオ・ハーン(=小泉八雲)夫妻をモデルに、怪談を愛する夫婦、松野トキ(髙石あかり)とレフカダ・ヘブン(トミー・バストウ) … 続きを読む

阿部サダヲ&松たか子、「本気でののしり合って、バトルをしないといけない」離婚調停中の夫婦役で再び共演 大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2025年10月31日

 宮藤官九郎が作・演出を手掛ける「大パルコ人」シリーズの第5弾となるオカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」が11月6日から上演される。本作は、「親バカ」をテーマに、離婚を決意しているミュージカル俳優と演歌歌手の夫婦が、親権を … 続きを読む

Willfriends

page top