唐田えりか「染谷将太さんのお芝居が衝撃的でした」コンビニ店を舞台にした異色ホラーで初共演『チルド』【インタビュー】

2026年7月16日 / 18:00

 カンヌ国際映画祭に出品された『寝ても覚めても』(18)やNetflixの「極悪女王」(24)で注目を集め、今年も『恋愛裁判』、『モブ子の恋』など出演作の公開が相次ぐ唐田えりか。常に挑戦を続ける彼女の最新作が、コンビニ店を舞台にした異色ホラー『チルド』(7月17日公開)だ。24時間、常に明かりがともり、同じ作業が繰り返されるコンビニ店で、主人公の店員・堺(染谷将太)やオーナー(西村まさ彦)が無気力な日々を送る中、静かに日常が狂い始め…。

 本作で唐田が演じるのは、コンビニ店の新人アルバイト店員・小河。第76回ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞に輝いた本作について、「衝撃的だった」と語る染谷との初共演をはじめ、撮影の舞台裏や俳優としての思いを聞いた。

唐田えりか(C)エンタメOVO

-舞台となるコンビニ店の異様な雰囲気と、それが静かに狂い始めていく物語がリアルで、背筋が寒くなりました。まずは、脚本を読まれたときの印象を教えてください。

 脚本がとにかく面白く、「いい作品になる!」と確信できたので、絶対に参加したいと思いました。私自身も幽霊の出ないホラー作品は大好きですし、生きているのか死んでいるのかわからない主人公のキャラクターと、無機質なコンビニ店の組み合わせがマッチしていて。その中で起こる出来事に、どんどん予想を裏切られていく脚本がとても魅力的でした。

-唐田さんが演じる小河は、美容師になる夢を抱いて前向きに働く女性で、死んだ目をして単調な日々を繰り返す堺やオーナーとは対照的な存在感が、物語を際立たせます。演じる上でどんなことを心掛けましたか。

 脚本を読んだとき、小河は登場人物の中で唯一、自分の意志をしっかり持っているキャラクターだと思ったので、それをきちんと表現することを第一に考えました。人の話を聞く場面も多いので、目が生き生きと映るように、相手から目をそらさず、そこから感じるものを大事にしようと。ただ、ホラー作品なので、劇中でのバランスについては、現場で岩崎監督と相談しながら調整していきました。

-主演の染谷将太さんや西村まさ彦さんとの共演はいかがでしたか。

 お二人とも、私がこの仕事を始める前から活躍されていた方なので、ご一緒できることがうれしかったです。西村さんは、とにかく不気味な雰囲気が説得力満点で。ご本人は、控室では冗談を言ってみんなを楽しませてくださるチャーミングな方ですが、現場に向かう途中でどんどん空気が変わっていきました。それが背中からも感じられたので、私の方も自然と「話しかけるのは控えよう」という気になって。そういう不気味なたたずまいを表現できるのは、西村さんがこれまでのお芝居や人生の中で培われたモノなんだろうなと感じました。

-初共演となる染谷さんの印象はいかがでしたか。

 私は学生の頃から染谷さんのお芝居が大好きで、今回初めてご一緒しましたが、二人がファミレスで和やかに会話するシーンで、染谷さんがお芝居とは思えないくらい自然に話していたのが衝撃的でした。後日、取材のときに「自分と役を切り替えて演じていた」とおっしゃっていたのですが、私にはその境目がまったくわからなくて。私も、そういう境地にたどり着きたいと、染谷さんのお芝居からいろいろと学ばせていただきました。

(C)『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)

 
  • 1
  • 2

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

横浜流星「毎回皆さんをハラハラさせながら、しっかりと心に届く作品をお届けできるよう日々撮影に挑んでいます」「LOST10」

ドラマ2026年8月14日

 TBSの10月期金曜ドラマ「LOST10」に主演する横浜流星が、取材に応じ、作品に懸ける思いや、撮影の様子について語った。本作は、北海道を舞台に、登山ツアー中に発生した遭難事故をきっかけに、それぞれの運命が複雑に絡み合い、物語が展開してい … 続きを読む

中川大志、三谷幸喜の最新作は「現代にも通ずる、過去の出来事として片付けられないもの」を描く PARCO PRODUCE 2026「アメリカン・ドリーム」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年8月8日

 三谷幸喜が長年温めていたテーマを豪華キャストで描く、渾身(こんしん)の書き下ろし新作舞台「アメリカン・ドリーム」が8月15日からPARCO劇場で上演される。本作は、1940年代後半のアメリカを舞台に、反共産主義に基づく“赤狩り”によって告 … 続きを読む

【K-POPもKドラマも深読みしたら韓国が見えた】#韓国人はなぜ「呼称整理」をするのか、「脱出おひとり島」が映す韓国社会

2026年8月7日

 K-POPや韓国ドラマは、エンターテインメントであると同時に、韓国社会を映す鏡でもある。何気ない言葉やしぐさ、習慣の背景をたどると、その国ならではの価値観や歴史、人との関わり方が見えてくる。この連載では、韓国カルチャーを入り口に、知ってい … 続きを読む

福原遥「自分の大切な人を大事にして生きていこうと思いました」【インタビュー】『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』

映画2026年8月6日

 大ヒット映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の続編にして完結編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』が8月7日から全国公開される。前作に続いて主人公の百合を演じた福原遥に話を聞いた。 -始めに、前作『あの花が咲く丘で、君とま … 続きを読む

【映画コラム】7月の公開映画から

映画2026年8月3日

「トイ・ストーリー5」(7月3日公開)★★★ おもちゃを取り巻く“変化”を描く  持ち主の少女ボニーの成長を見守ってきたカウガール人形のジェシー。だが、タブレット端末「リリーパッド」の登場で、ボニーは画面の世界に夢中になり、おもちゃと遊ぶ時 … 続きを読む

page top