綾瀬はるか、初渡英で役づくり「来てよかった」 主演ドラマの原作者と対談

2015年12月25日 / 11:44

綾瀬はるか(左)とドラマの原作者、カズオ・イシグロ氏

 来年1月15日からスタートするTBSの金曜ドラマ「わたしを離さないで」で主演を務める綾瀬はるかがこのほど初めて渡英し、原作者で英国のベストセラー作家のカズオ・イシグロ氏と対談した。

 英国で100万部を超えるヒットを記録した同名小説が世界で初のドラマ化となり、世間から隔離された施設・陽光学苑で“良質”な教育を与えられ普通の子どもとして育てられてきた恭子(綾瀬)、友彦(三浦春馬)、美和(水川あさみ)の3人が、ある日生まれながらに与えられた使命により自分たちの“本当の運命”を知らされるというストーリーを描く。

 生まれてきた意味・生きる意味を問いかける本格派ドラマとあって「この作品を、この役を、より深いレベルで理解したい」と考えていた綾瀬のため、プロデューサーがイシグロ氏とコンタクトを取ったところ「ぜひロンドンへいらっしゃい。会って話をしましょう」と返事をもらったことで綾瀬が急きょ渡英し、今回の対談が実現した。

 イシグロ氏は「映像作品は(脚本の)森下さんやはるかさんのそれぞれの解釈が合わさってコラボレーションで作ることがエキサイティングなところ」とドラマ作品への期待を寄せ、物語を生み出した成り立ちやキャラクターの作り方など綾瀬が次々と繰り出す質問にも丁寧に受け答えるなど序盤から熱いトークが展開された。

 綾瀬が出演した「JIN-仁―」(2009年・TBS)のVTRを取り寄せて見たというイシグロ氏は、「時代設定という制限のある中で、医師に対する言葉にならない愛情を表情やボディランゲージでうまく伝えてらっしゃったところは綾瀬さんの演技力の素晴らしさだと思った」とも語り、綾瀬の演技力を絶賛した。

 ドラマの話題から“役者と作家という表現者としての違い”など深いテーマにも触れ、対談は予定時間を大幅に超える4時間にもおよんだ。綾瀬は「充実したお話ができて、来てよかったです」と充実感をのぞかせ、「『自分が思うようにやってください』とイシグロ先生がおっしゃってくださったので、自分が思う恭子という役を素直に演じられたらと思います」と役づくりへの新たな手ごたえを語っていた。

 2人の対談は1月8日発売の月刊「文藝春秋」(2月号)、ドラマのメイキング番組内で放送される。ドラマは来年1月15日午後10時からスタート。

 


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