国立劇場 3月歌舞伎公演「梅雨小袖昔八丈―髪結新三―」「三人形」の記者会見が6日、東京都内で行われ、出演者の中村橋之助、中村錦之助、中村児太郎、中村国生が出席した。
本公演で「髪結新三」を初演する橋之助は、故中村勘三郎さんや坂東三津五郎らが演じてきた役について「僕がやってもいいのかな。勘三郎兄さんが今この世で元気だったら、おそらく僕は新三はやらなかっただろうと思います。やる前に今の心境は言えませんが、満を持してという言葉がぴったりの憧れのお役でございます。精いっぱい務めたいと思います」と思いを語った。
父の橋之助も演じた下剃勝奴を演じる国生は「今19歳ですが父は18歳の時に勝奴をやっています。3月から1カ月やらせてもらう中で、生意気ですが父の勝奴を抜けるように頑張っていきたい」と熱く意気込みを語った。
国生へのアドバイスを求められた橋之助は「(自分は)無我夢中で務めて、怒られまくってやりました。彼に勝奴とはこういうものだ、と言うことはない。(中村)勘九郎のところに行って習ってくるようですしね」と答えた。
また、1月31日に入籍したいとこの中村獅童について問われた錦之助は「そう言えば(あいさつに)来たな。獅童が4月の中村座で『双蝶々曲論日記 角力場』をやるので、そちらを教える方で頭がいっぱいで結婚の方はすっかり忘れていました。おめでとうございます」とあらためて祝福。
お相手についても「知っています、会っています。おばさまのご葬儀の時にもしっかりしていて、獅童ちゃんにはもったいない。本当にもったいないと思っています」と笑わせた。