樹木希林が、がんの経過を報告　西田敏行「自分が出た作品を選びたい」

　日本アカデミー賞授賞式で司会を務める西田敏行（左）と樹木希林

　第３７回日本アカデミー賞優秀賞記者会見が１６日、東京都内で行われ、３月７日の授賞式で司会を務める西田敏行、樹木希林ほかが登壇した。

　４度目の司会となる西田は「最近、日本映画がどんどん元気になっていく様子が感じ取れてうれしい。司会者に選ばれたことは光栄。頑張ってやりたい」と抱負を述べ、本年度から日本アカデミー賞協会組織委員会副会長に就任したことについては「なるべく自分が出た作品を選びたい」と語り、笑いを誘った。

　一方、『わが母の記』で昨年度最優秀主演女優賞を受賞し、司会を務める樹木は「神田、神保町生まれなのでお祭りは大好き。当日は受賞者の方が皆さんいらっしゃるので、カメラを持って楽しみたい」と語った。

　また樹木が「去年は司会者が沢尻エリカさんにずっと付いていたけど、そういうえこひいきがあってもいい。西田さんがどの方にへばり付くか…」と語ると、西田は「今回は吉永（小百合）さんが出ていないので大丈夫」と返した。

　昨年度の授賞式のスピーチで全身がんであることを告白した樹木。現在の体調について「元気というか生活の質が変わらない。昨日治療の最終日でした。この会見に合わせた治療を組んでいたので、終了しました。完全に治ったかどうかは分からない」と報告した。

 主な受賞者・作品は以下の通り。

優秀作品賞：『凶悪』、『少年Ｈ』、『そして父になる』、『東京家族』、『舟を編む』、『利休にたずねよ』（５位が同票のため６作品が受賞）

優秀アニメーション作品賞：『かぐや姫の物語』、『風立ちぬ』、『キャプテンハーロック』、『劇場版　魔法少女まどか☆マギカ　新編　叛逆の物語』、『ルパン三世ＶＳ名探偵コナンＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ』

優秀監督賞：石井裕也『舟を編む』、是枝裕和『そして父になる』、白石和彌『凶悪』、三谷幸喜『清須会議』、山田洋次『東京家族』

優秀脚本賞：是枝裕和『そして父になる』、高橋泉／白石和彌『凶悪』、三谷幸喜『清須会議』、山田洋次／平松恵美子『東京家族』、渡辺謙作『舟を編む』

優秀主演男優賞：市川海老蔵『利休にたずねよ』、橋爪功『東京家族』、福山雅治『そして父になる』、松田龍平『舟を編む』、渡辺謙『許されざる者』

優秀主演女優賞：上戸彩『武士の献立』、尾野真千子『そして父になる』、真木よう子『さよなら渓谷』、宮崎あおい『舟を編む』、吉行和子『東京家族』

優秀助演男優賞：オダギリジョー『舟を編む』、妻夫木聡『東京家族』、ピエール瀧『凶悪』、松田龍平『探偵はＢＡＲにいる２　ススキノ大交差点』、リリー・フランキー『凶悪』、リリー・フランキー『そして父になる』

優秀助演女優賞：蒼井優『東京家族』、尾野真千子『探偵はＢＡＲにいる２　ススキノ大交差点』、中谷美紀『利休にたずねよ』、真木よう子『そして父になる』、余貴美子『武士の献立』

新人俳優賞：忽那汐里『許されざる者』、『つやのよる　ある愛に関わった、女たちの物語』、黒木華『舟を編む』、『草原の椅子」、壇蜜『甘い鞭』、濱田ここね『おしん』、綾野剛『横道世之介』、『夏の終り』、菅田将暉『共喰い』、星野源『箱入り息子の恋』、『地獄でなぜ悪い』、吉岡竜輝『少年Ｈ』