伊藤健太郎、令和版『静かなるドン』で主演　「すごくうれしかったし、気合を入れて臨みました」

（左から）本宮泰風、伊藤健太郎、筧美和子　(C)エンタメOVO

　映画『静かなるドン』完成報告会見が19日、東京都内で行われ、出演者の伊藤健太郎、本宮泰風、筧美和子が出席した。

　本作は、新田たつお氏の人気漫画『静かなるドン』を、令和の時代にアップデートした内容で実写映画化。

　昼は草食系男子なサラリーマンだが、夜は関東最大規模の暴力団・新鮮組の総長という二つの顔を持つ主人公・近藤静也（伊藤）の物語を描く。

　伊藤は「『静かなるドン』という名前は知っていたけど、作品に触れたことはなかった。そんな世代ではない僕でも知っている有名な作品に出られると聞いたときは、すごくうれしかったし、すごく気合を入れて臨みました」と笑顔で振り返った。

　人気シリーズ「日本統一」で知られる本宮は、新鮮組組員・猪首硬四郎を演じたほか、総合プロデュースも手掛けた。

　「まず『伊藤健太郎がどういう俳優なのか』を知るところから始まったのですが、役者としてのセンスが素晴らしいことにびっくりして、それをどう生かしていくのかが、この作品でのテーマでもありました」と明かした。

　伊藤の運動神経の良さにも目を見張るものがあったといい、「立ち回りで、静也が刀を振り回すシーンがあるのですが、夜にサングラスをかけた状態で刀を振り回すのがどれだけ大変なことか。僕らはその厳しさを知っているので、本当に頑張ったなと思います」と語った。

　一方、昼の顔と夜の顔の“演じ分け”について聞かれた伊藤は「昼のデザイン会社で働くシーンは、全く別の作品にインするつもりで臨みました。一番意識したのは姿勢。ちょっと猫背っぽい感じで、あとは自分がやれる最大のテンションで」と説明。アドリブも多かったそうで、「ずっとはっちゃけていました」と照れ笑いを浮かべた。

　静也が思いをよせる同僚の秋野明美を演じた筧は、伊藤のアドリブに「笑っちゃっていた気がします」と告白。

　「昼・静也のときはおちゃめに振り切って演じられるので、夜・静也との差がすごくて、本当に別人のように見えました」と語った。

　本宮も「こいつ病気なんじゃないかと思うぐらい、健太郎が振り幅をきっちりつけて演じてくれたので、うまく描けていると思います」と手応えを口にした。

　全４話の『静かなるドン』は、５月12日から２話ずつ２週連続公開。