東出昌大、根津甚八からの手紙に涙の決意表明 「これからも心血を注いで映画を撮り続ける」

2015年9月26日 / 15:39

根津甚八からの手紙を代読する東出昌大(左)と桐谷健太

 映画『GONIN サーガ』の初日舞台あいさつが26日、東京都内で行われ、出演者の東出昌大、桐谷健太、土屋アンナ、安藤政信、福島リラ、竹中直人、石井隆監督が登壇した。

 本作は、1995年に公開されたバイオレンスアクションの続編。前作の登場人物の子どもたちに焦点を当て、新たな物語を描く。

 前作で命を落とした大越組の若頭の息子・勇人を演じた東出は、憧れの石井監督の作品に主演できたことについて「周りの役者からもうらやましがられるし、僕自身にしてもとても栄誉なこと。本当にありがたい」と語った。

 また、本作を携えてバンクーバー国際映画祭に参加することも決定し「これから本作が、老若男女、日本、海外を問わず、公の目に触れるということについては、まさに万感の思いがします」と喜びを語った。

 また、イベント会場に前作と同じ氷頭役で出演している根津甚八から直筆の手紙が到着。根津は2010年に俳優引退宣言をしたが、本作で一度だけの復帰を果たした。根津は「演じることは自分にとって生きることそのものでした。それができなくなり、引退は諦めでもありました。諦めていた自分に、再び演じることの楽しさを味あわせてくれた監督に心からお礼申し上げます」と手紙に記した。

 続けて「またたすきを受け取ったと言ってくれた東出くん。その言葉で、演じたいのに演じることができない無念を断ち切ることができました。東出くんだけでなく、若い俳優たちの姿を見て、自分の思いを次の世代が背負ってくれる、自分はできる精いっぱいをしたんだという気持ちで俳優人生を締めくくることができました」と思いがつづられていた。

 代読した東出は目に涙を浮かべながら「僕は根津甚八さんという役者さんが大好きだし、映画の中の根津さんは考えられないぐらい魅力的。これからも僕らは心血を注いで映画を撮り続ける。役者として頑張るので、皆さまにも邦画を見続けてもらいたい。本当に根津さん、ありがとうございました」と決意を語った。


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