鈴木愛理「社会問題について触れるような作品に携わるのは初めてだったので挑戦になると思いました」『ただいまって言える場所』【インタビュー】

2026年1月22日 / 10:00

 親元を離れられない「子ども部屋おばさん」の中学校教師と、優等生ながらも学校に通えない不登校の少女が、SNSでのつながりを通してそれぞれの居場所を探す姿を描いた『ただいまって言える場所』が1月23日から全国公開される。主人公の中学校教師・朝井えりこ役で映画単独初主演を務めた鈴木愛理に話を聞いた。

鈴木愛理【ヘアメーク:髙橋綾/スタイリスト:稲葉有理奈(KIND)】(C)エンタメOVO

-オファーがあった時は、どんな感じでしたか。

 今までは、ラブコメをやらせていただくことが多かったので、いじめや引きこもりやモンスターペアレンツに関するような、割とヘビーな内容を扱う映画だと聞いた時に、ぜひやらせていただきたいと前向きな気持ちになりました。キラキラした作品に呼んでいただけるのもうれしいんですけど、自分の身を削ってお芝居をするような、内面をえぐりながら役を作る作品にはあまり出ていなかったので、すごいチャレンジになると思いましたし、もともと塚本(連平)監督の作品のファンだったので、監督と一緒にやれることがすごくうれしかったです。

-最初に脚本を読んだ時はどんな印象でした。

 シンプルに泣きました。初めて台本を読んだ時に、令和を生きる子どもを持つ家族と、平成生まれの子どもを持つ家族が関わる、子どもたちを取り巻く問題を対照的に描いていて、家族愛の形や不登校になる理由の違いが複雑に絡み合いながらの、とても重くもあり温かい話だと思いました。脚本を読みながら、自分の母に対して「ありがとう」という温かい気持ちがこみ上げてきました。

-出演が決まった時の気持ちと、えりこを演じてみて自分と似ていると思った点を教えてください。

 俳優として、社会問題について触れるような作品に携わるのは初めてだったので挑戦になると思いました。今31歳ですが、タイミング的にも体当たりしてみたいと思っていたので受けさせていただきました。えりこは、多分世間の人々のイメージからすると、イコールにならないことも多いと思いますが、私的には丸写しのように自分と似ている部分が多いというイメージでした。優柔不断というか、発言をしたいという気持ちはありつつも、生きていく中で弱くなった自分を乗り越えようと思って教師になったけど、なかなかうまくいかないという。このポジティブとネガティブのバランスが、すごく私とも似ているところがあると思いました。中学校の教師役は初めてだったので、教師の皆さんの実態をたくさん調べて、見直すきっかけにもなりました。

-難役だったと思いますが、演じる上で気を付けたことや心掛けたことはありましたか。

 できるだけ普通でいることを考えました。撮影期間がすごく短い作品だったので一点集中という感じでしたが、鈴木愛理ではない生活を普段からすることを心掛けました。先生は自分の時間が持てないような忙しい生活をし、お仕事中では飾っている暇もないような目まぐるしい日々の中で、生徒たちにパワーを与えていると思うんです。なので、私も今日はイケてるとか、メークがうまくいったとか、そういうのを全部取り払って、今日の私がこれならこれが正解と思って、たとえボロボロであってもそれはそれでかっこいいかなと思いながら生きてみました。

 
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