阿部サダヲ&松たか子、「本気でののしり合って、バトルをしないといけない」離婚調停中の夫婦役で再び共演 大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」【インタビュー】

2025年10月31日 / 08:00

-今回演じるそれぞれの役柄については、今はどのように捉えていますか?

阿部 ミュージカル俳優という役柄です。離婚したいと言っていますが、ずっと裁判をしているので本当は嫌いじゃないんでしょうね。最後は優しくなるんですよ。

松 そんなところまで話しちゃっていいんですか(笑)?

阿部 いいでしょう、この物語は全部話して(笑)。だって最後までストーリーを話しても、この作品は想像できないですから。それに、お客さんもこの物語に参加するんですよ。ここで描かれている“傍聴席”は客席のことなんです。ペンライトで応援したりできるんですよ。

-それは楽しみです。松さんは妻の観音院かすみという役柄についてどのように感じていますか。

松 演歌歌手です。かすみさんがどうしてこうなったのかという理由はあるのですが、それを掘り下げていくというよりは、今、こんな状態の人たちを傍聴していただいて、「何をやっているんだ」というのを楽しんでいただければいいのかなと思います。でも、きっとかすみも(夫である阿部が演じる獅子頭吠を)嫌いではないんだろうと思います。そう思ってもらうためには、本気でののしり合って、バトルをしないといけないと思うので、発散していくお芝居になるのかなと思っています。

-本作は「親バカ」をテーマに、子どもが親の期待に応えられないことへの思いなどもつづられた物語ですが、お二人は親の期待を過剰に感じたとか、逆にご自分が子どもたちに過剰な期待をしてしまうということはありますか。

阿部 ないですね。何も言われないから芝居を始めたようなところもありますし、特に反対もされなかったです。自由に育てられたと思います。だから、自分もあまり(子どもに)言わないです。

松 私も「やりなさい」と言われたことがないので、勝手にお芝居を好きになりました。デビューのチャンスは親を介していただきましたが、お芝居をやってほしいと言われたことはないです。でも、兄に「なんでわざわざお芝居をやるの?」と言われたことはありました(笑)。兄もお芝居が好きで始めた人なので、「なんでそんなことをあなたに言われなくちゃいけないの?」と思いましたが(笑)。なので、わざわざ同じことを始めてしまったという感覚です。

-では、劇中では離婚裁判が描かれますが、そうした仲たがいをしないために、お二人がコミュニケーションをとる上で大切にされていることは?

阿部 最近、覚えたのですが、連絡先を交換をしたら、スタンプでもなんでもいいので、すぐにメッセージを送るということです。送ってこないやつがいるんですよ。そうすると不安になりますよね。でもそれも、もしかしたら、テクニックなのかもしれない。送ってこないことでその人のことばかり考えてしまうから。

松 あはは(笑)。テクニックだったらすごいですね。何かこちらに落ち度があったのかと思っちゃいますよね。

阿部 そうなんですよ、気を遣っちゃう。でも、同じ目にあっている人が何人もいたことが最近分かったんです。

-阿部さんからはその方にメッセージを送らないのですか。

阿部 それがQRコードを相手が読み取ったから、僕は連絡先が分からないんです。QRコードだけ奪われたの。

松 そんなテクニックあるんですね(笑)。

-松さんはいかがですか。

松 優しくありたいと思っています。子どもにも「自分が損をしてでも優しくあれ」と言っていますが、その方が強いのかな、と。

-その優しさを見てくれる人は絶対にいますよね。

松 心の中ではいろいろなことを思っていますけどね(笑)。でも、少しでも自分が機嫌よく過ごせれば、きっと周りの人も気分がいいのではないかなと思うんですよね。

(取材・文・写真/嶋田真己)

 大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」は、11月6日~30日に都内・PARCO劇場ほか、大阪、仙台で上演。

大パルコ人⑤オカタイロックオペラ「雨の傍聴席、おんなは裸足・・・」

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