エンターテインメント・ウェブマガジン

(C)NHK
打ち合わせを重ねた末、朝ドラらしく主人公は女性で、ということで、のぶが主人公ということになりました。暢さんのことはこれまで存じ上げませんでしたが、今回の取材を通じて“ハチキンおのぶ”、“いだてんおのぶ”と呼ばれたパワフルな奥様がいたからこそ、やなせさんの人生があったことを知ったのも、私にとっては発見でした。だから、暢さんに関する記録は多くありませんが、しっかり取材した上で、のぶと嵩、2人の人生を並行して描いていくつもりです。
昔、やなせさんに「子どもの頃、どんな子でしたか?」と伺ったとき、「気が弱く、男の子らしい遊びはあまりせず、女の子の友だちと遊んでいた」とおっしゃったことが、強く印象に残っていたんです。生い立ちも複雑で、センチメンタルな詩をたくさん残していることを考えると、やなせさんは寂しかったのではないでしょうか。だから、元気のいい明るい女の子がそばにいてくれたら…という私の願望もあり、のぶと嵩を幼なじみにしました。結婚するところから物語を始めるやり方もありますが、2人の人生観がつくられた青春期をどうしても描きたかったんです。
私はラブストーリーを書くことが大好きなのですが、最近はご無沙汰していたので、久々の“大恋愛もの”ということで、楽しみながら張り切って書いています。また、やなせさんを語る上では戦争体験も外せません。やなせさんは激しい戦闘を経験したわけではありませんが、餓死寸前まで追い込まれたほどの飢えのつらさをさまざまな本に書き残し、「戦争は嫌だ」と言い続けていました。それが『アンパンマン』の誕生につながるので、そこはしっかり描くつもりです。
お父さまを早くに亡くされるなど、やなせさんは若い頃からたくさんの別れや悲しい出来事を経験してきました。それでも、私が出会った頃のやなせさんは、冗談がお好きで、とても明るい方だったんです。そんなふうに、深い悲しみを何度も乗り越えた結果、『アンパンマン』が生まれたことを考えると、人生はつらいことがあるからこそ、楽しい物語が必要なんだと、やなせさんと暢さんはよく考えていたと思うんです。だから、私もそんなお2人の精神を受け継ぎ、序盤はつらいことが続く物語を、いかに楽しく、面白く、毎朝皆さんを元気づけるドラマとしてお届けするか、知恵を絞っているところです。キャストの皆さんも、そんな私の思いに応えてくださっています。
やなせさんが『アンパンマン』で世間に知られるようになったのは69歳のときですが、それ以前からすてきなお仕事をたくさんなさっています。その豊かな“やなせたかしワールド”を、ぜひ皆さんに知っていただきたい。そんな思いを込め、やなせさんの詩や言葉をあちこちにちりばめています。暢さんに関するエピソードも、すてきなものばかりなので、それを存分に生かして、イマジネーションを膨らませながら描いています。ぜひ応援していただけたらうれしいです。
(取材・文/井上健一)

(C)NHK
ドラマ2026年7月27日
水上 今、斎藤さんがおっしゃったように、僕と一生さんがやっている時に、そのシーンにはいない斎藤さんの顔が浮かぶことが一番大きいと思います。その場にいない人の何かを感じながら、目の前の人に対して言葉を投げかけていくことができるのが演技のレベル … 続きを読む
映画2026年7月24日
一方、タイから届いた『ユースフル・ゴースト』(10日公開)は、さらに大胆な発想で観客を驚かせる。粉じん公害が深刻化したバンコクで、呼吸器疾患によって妻ナット(ダビカ・ホーン)を失ったマーチ(ウィットサルート・ヒンマラート)の前に、彼女の霊 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2026年7月24日
宅間孝行が主宰するエンターテインメントプロジェクト「タクフェス」の最新作、第14弾「北の島から」が11月20日から上演される。主演を務めるのは、本作が舞台初主演となる関口メンディー。日本最北の島・礼文島を舞台に、家族の絆を描き出す本作で、 … 続きを読む
ドラマ2026年7月23日
▽ドラマが映すパンマル その感覚は、ドラマを見るとよく分かる。 「トッケビ」では、中年女性がチキン店の若い女性店主を従業員と思い込み、高圧的なパンマルでまくし立てる。店主は最初こそ敬語で受け流すが、無礼が続くと、すっとパンマルに切り替え … 続きを読む
映画2026年7月23日
-姉の小春役の鎮西寿々歌さんはどんな印象でしたか。 SNSやテレビでずっと見ていたので、最初は話しかけていいのかなと思っていましたが、撮影が始まる前の本読みの時から、鎮西さんから「今何歳?」「学校では何をしているの」とフレンドリーに話しか … 続きを読む