ふぉ~ゆ~「今までに見たことがないふぉ~ゆ~を」 初の悪役に挑む「CRIMINAL FOUR」【インタビュー】

2025年2月24日 / 08:00

 ふぉ~ゆ~の福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介が主演を務める「CRIMINAL FOUR―愛しき大悪党―」が3月6日から上演される。本作は、Netflix配信ドラマ「全裸監督」の脚本を手がけるなど、多岐にわたって活躍する「山田ジャパン」の山田能龍がふぉ~ゆ~のメンバーに当て書きし、演出も手がける舞台公演。ふぉ~ゆ~扮(ふん)する犯罪集団ル・ミラージュがフランス・パリの街を疾走するさまを描く。ふぉ~ゆ~の4人に公演への意気込みを聞いた。

ふぉ~ゆ~

-山田さんが描く新作舞台になります。どんな楽しみがありますか。

福田 僕は山田さんとは2回目になりますが、初めてご一緒したときにおっしゃっていただいた「絶対にまたやろう」という言葉が実現しました。今、稽古が始まって数日経ったところですが、早くも熱を帯びていて、熱い状況ですごく楽しいです。本番までに自分たちが想像もしていないような完成度の高い作品になっている気がして、とても楽しみです。

松崎 僕は山田さんとは初めてなのですが、(お稽古を通して)すごくお芝居に熱い方だなと思いました。本読みのときにはすでに山田さんの中では世界が見えているんですよね。それを僕たち役者がどう共有して具現化していくかだと思います。今回、パルクールもあるので、見どころも多いと思います。早くステージに立ちたいです。

越岡 僕も松崎同様、山田さんの演出を受けるのは初めてです。ものすごく芝居に熱心で、熱くて、細かいことまで丁寧に教えてくださるので、そう考えればいいんだと納得するようなことがたくさんあって、楽しく稽古をしています。今は、本番までにどうなるんだろうとワクワク感でいっぱいです。楽しんでいけたらと思います。

辰巳 僕もこの作品が決まったときから楽しみにしていました。僕も能龍さんとは初めてですが、人の心をワクワクさせたり、ゾクゾクさせる、プロフェッショナル中のプロフェッショナルだと思います。そんな能龍さんが今回、僕たちとオリジナル作品を作るにあたって僕らに言ってくださったのが、「今まで見たことがないふぉ~ゆ~をクリエーターとして見てみたい」ということでした。僕もこの数年、新たなチャレンジをしたいとずっと思っていたので、この作品に覚悟を持って臨みたいと思います。

-今回の犯罪集団ル・ミラージュはふぉ~ゆ~にとっては初の悪役です。それぞれ特徴のあるキャラクターですが、お互いにどんなところが役とリンクしているのかを教えてください。まずは、福田さんから松崎さんが演じる戦闘を得意とするガスパールについて聞かせてください。

福田 先輩の堂本光一くんが「ふぉ~ゆ~のことを知ると、ダントツで一番ヤバいのはマツ(松崎)だと思うけれど、深く付き合っていくと1番まともなのがマツだ」とよく言っていますが、そんな人です。そう言われると、ほかの三人の頭がおかしいと言われているようですが、僕は光一くんの方が頭がおかしいと思っています(笑)。それは余談として、そういう言葉からも分かるように、(松崎は)すっとんきょうだし、言っていることもよく分からないですが、ピュアさや人間らしさがあって、そこが今回演じるガスパールとリンクすると思います。ガスパールは二面性のある人物ですが、マツもある意味では二面性があると思います。今回の舞台ではパルクールもあるのですが、マツは体も利くので、水を得た魚のようにやっています。僕にはもう動物園の猿にしか見えない(笑)。でも、それもまた彼の魅力で、ガスパールとリンクしている部分だと思います。

-では、松崎さんからは越岡さんについて教えてください。越岡さんは高いIQを持つシモン役です。

松崎 今回、越岡が演じる役は、セキュリティーをかいくぐる頭脳を持った役です。そこはこっしー(越岡)ともリンクする部分です。頭の回転が早くて、数学も得意。そこがすごくうらやましいです。楽屋が一緒ということも多いのですが、僕が漢字を読めなくても聞けば教えてくれますし、計算が早いから頼ってしまう。それから、美。ヘアアイロンの時間がとにかく長いんですよ。シモンは美にすごくお金をかけているけれども、こっしーも僕より絶対にお金をかけていると思います。美容院も2週間に1回くらい行っているんじゃないかな。僕にはない美のマスターです。

-越岡さんは、辰巳さんが演じる詐欺師のライアンと普段の辰巳さんと比べるとどんなところが似ていると思いますか。

越岡 雄大は、視野が広いということと、人をよく見ていてモノマネのレパートリーも多い。詐欺師はいろいろな顔を持っていたり、いろいろな人物になりきってそれを演じるので、そこは通じるのかなと思います。

-福田さんと福田さんが演じる警察官のユーゴはいかがですか。

辰巳 福ちゃんは観葉植物が好きで黒豆茶が好き。最近は、おじいちゃんみたいな人ですが、僕たちの意見をまとめてくれるリーダー的な一面もあるので、ユーゴとは似ているところも多いと思います。表に見えない熱さは特にユーゴとリンクするところかなと思います。

-この作品で特に見てほしい注目ポイントは?

福田 そんなところまでお客さんに伝わるのかな、と思うほど細かいところまでお芝居を作り上げているので、注目ポイントはめちゃくちゃあるのですが、なんといってもパルクールは見どころです。物語の流れの中で、サラッとパルクールが出てくるのですごくおしゃれなんですよ。話している最中に、パルクールをやったりするので、跳躍感がそのまま息づいて芝居に入ってきます。

松崎 僕たち4人は、これまでコメディーをやったり、お客さんにスマイルを提供していくことが多かったのですが、今回は新作で、しかも悪役。個人的にも挑戦だという思いで挑んでいます。この作品とふぉ~ゆ~が混ざり合うことで自分たちも何か新しいものを発見できるのではないかと思うので、先ほど辰巳が覚悟を持ってと言いましたが、僕たちも覚悟を持ってこの作品に挑みたいと思います。大悪党というキャラクターですが、ただ単に悪ではなくて、悪にも正義があるし、ふぉ~ゆ~のかっこいいところも見せていけたらいいなと思います。

越岡 今回は大阪で7公演できるというのもすごくうれしいです。僕たちは普段、そこまで大阪での公演数は多くないので、大阪で僕たちを知ってもらえる機会が増えてありがたいです。

辰巳 僕が演じるライアンは、人の言葉からさまざまなものをキャッチするタイプなのですが、この作品に出てくる言葉は本当に立体的で、目をつむっていてもドラマが生まれます。言葉の中に隠れているものを見つけて楽しんでいただけたらと思います。それから、吉田メタルさんや鍛治直人さん、大原優乃さん、蘭寿とむさんなどたくさんの豪華な方が出演をしてくださり、みんなで一つの芝居を作っています。能龍さんの演出で、それぞれの役が魅力的に浮き上がり、本当にいとしくなると思います。この4人が次はどんな事件を起こすんだろうと続きが見たくなる作品になればいいなと思います。

 「CRIMINAL FOUR―愛しき大悪党―」は、3月6日~23日に都内・IMM THEATER、3月27日~30日に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール、4月12日~13日に福岡・キャナルシティ劇場で上演。

「CRIMINAL FOUR―愛しき大悪党―」


特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

田中麗奈「こじらせ男の滑稽で切ない愛の行方を皆さんに見届けていただきたいと思います」『星と月は天の穴』【インタビュー】

映画2025年12月24日

 脚本家としても著名な荒井晴彦監督が、『花腐し』(23)に続いて綾野剛を主演に迎え、作家・吉行淳之介の同名小説を映画化した『星と月は天の穴』が12月19日から全国公開された。過去の恋愛経験から女性を愛することを恐れながらも愛されたい願望をこ … 続きを読む

天海祐希、田中哲司、小日向文世、でんでん、塚地武雅「12年の集大成を見届けてください!」大ヒットシリーズ、ついに完結! 劇場版「緊急取調室 THE FINAL」【インタビュー】

映画2025年12月23日

 2014年1月にスタートしたテレビ朝日系列の大ヒットドラマ「緊急取調室」。たたき上げの取調官・真壁有希子が、可視化設備の整った特別取調室で取り調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称:キントリ)」のメンバーとともに、数々の凶悪犯と一 … 続きを読む

【映画コラム】時空を超えた愛の行方は『楓』『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』『星と月は天の穴』

映画2025年12月20日

『楓』(12月19日公開)  須永恵と恋人の木下亜子は、共通の趣味である天文の本や望遠鏡に囲まれながら幸せな日々を送っていた。しかし実は本当の恵は1カ月前にニュージーランドで事故死しており、現在亜子と一緒にいるのは、恵のふりをした双子の兄・ … 続きを読む

北香那「ラーメンを7杯くらい食べたことも」天野はな「香那ちゃんのバレエシーンは見どころ」 「ラーメン」と「クラシック・バレエ」が題材のコメディーで共演 NHK夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」完成会見

ドラマ2025年12月19日

 12月19日、東京都内のNHKで、1月5日からスタートする夜ドラ「替え玉ブラヴォー!」の完成会見が行われ、主人公・千本佳里奈(ちもと かりな)役の北香那、佳里奈の親友・二木優美(ふたぎ ゆみ)役の天野はながドラマの見どころを語ってくれた。 … 続きを読む

【物語りの遺伝子 “忍者”を広めた講談・玉田家ストーリー】(9)浅間神社で語る「厄よけの桃」

舞台・ミュージカル2025年12月18日

 YouTubeもNetflixもない時代、人々を夢中にさせた“物語り”の芸があった——。“たまたま”講談界に入った四代目・玉田玉秀斎(たまだ・ぎょくしゅうさい)が、知られざる一門の歴史物語をたどります。  前回は、玉田家再興にあたり「三つ … 続きを読む

Willfriends

page top