エンターテインメント・ウェブマガジン
舞台は米ワイオミング。ママの大好きなブルーベリーパイを手に入れる冒険に出た悪ガキ3人組が、謎の魔女集団に遭遇したことから思わぬ戦いに巻き込まれていく姿を、16ミリフィルムで撮影したアドベンチャー映画『リトル・ワンダーズ』が10月25日から全国公開される。各国の映画祭で評判を呼んだ本作が長編デビューとなったウェストン・ラズーリ監督に話を聞いた。
ウェストン・ラズーリ監督 (C)エンタメOVO
夢がかなった思いです。特にプレミアがカンヌ国際映画祭だったのですごくうれしかったです。映画が完成してからのこの1年半はいろんな映画祭に行ったりして、すごく美しく特別な時間になりました。
間違いなく自分が経験したことが反映されています。僕は三人兄弟の長男で天使の時もありましたが、どちらかというとリトルデビルだった時間の方が長いかもしれません。ただ、悪魔というよりはゴブリン(伝説上の小悪魔)のようでした。今回は子どもたちをそのゴブリンに見立てて、ちょっといたずらなキャラクターとして、彼らの視点からアドベンチャーを見せようと考えました。
『スタンド・バイ・ミー』はとても好きな作品です。特にワールドビルディング(架空の世界を構築すること)の世界観作りの一部として、観客に見えないものや知らないものが会話に出てくるところがすごく気に入っています。例えば、『スタンド・バイ・ミー』には、「裏道を使って」みたいな会話がありますが、別に裏道は出てこないし、その会話が直接物語に関わってくるわけではありません。この映画の中でも、例えばアリスが母親の仕事のことを口にしますが、みなまで言わず、観客が「ホテルなのかな?」と想像するような進め方にしています。
この映画の脚本は、自分が作りたいと思っていた映画が作れないフラストレーションから生まれたものでした。脚本をたくさん書きました。例えば、壮大な犯罪もの、小規模なファンタジー…。そうした今まで書いたいろんな脚本に、バイクやケイパームービーの要素を一つに組み合わせて書いた脚本なんです。実は製作費がかかる壮大なファンタジーアクションアドベンチャーを作るのが夢なのですが、初めての監督がそんなに製作費をもらえるはずもないですからね。
本当に楽しかったし、大きな挑戦でもありました。彼らは撮影現場にいられることがうれしくて、いいエネルギーも発散して、最高の演技がしたいと思ってくれてはいるのですが、ちょっとせりふを忘れてしまったり、カメラを見てしまったり、意識が散漫になってしまうこともありました。なので、僕はポイント制を編み出しました。「カット」と言った後に、次のテイクを撮るためにリセットしますが、その時に一番早くバミリ(出演者の立ち位置)に戻れた子にポイントを付ける。そしてその日の撮影が終わった時に一番高いポイントを持っている子に小道具をプレゼントするというような形にしました。
ドラマ2025年4月1日
3月31日から放送スタートしたNHKの連続テレビ小説「あんぱん」。『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと妻・暢の夫婦をモデルに、何者でもなかった朝田のぶと柳井嵩(北村匠海)の2人が、数々の荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年4月1日
坂本昌行と増田貴久をはじめとした豪華キャストが出演するミュージカル「ホリデイ・イン」が4月1日から開幕する。本作は、1942年に公開された映画『Holiday Inn』(邦題『スウィング・ホテル』)をもとに舞台化されたミュージカル作品。「 … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月29日
2024年5月にスタートした、吉田鋼太郎が芸術監督を務める【彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd】。待望の二作目となる「マクベス」が、藤原竜也を主演に迎え、5月8日から上演される。藤原に初めて挑む「マクベス」への思いや吉田とのクリエイトに … 続きを読む
舞台・ミュージカル2025年3月28日
「週刊少年ジャンプ」で2020年5月まで連載していた吾峠呼世晴による大ヒット漫画『鬼滅の刃』。2020年に初めて舞台化されて以降、シリーズを重ね、4月11日からはシリーズ5作目となる、舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里が上演される。 … 続きを読む
映画2025年3月28日
『BETTER MAN/ベター・マン』(3月28日公開) イギリス北部の街に生まれ、祖母の大きな愛に包まれながら育ったロビー・ウィリアムズ。1990年代初頭にボーイズグループ「テイク・ザット」のメンバーとしてデビューし、ポップスターの道を … 続きを読む