土屋アンナ、落ち込んだときは「おいしいもの食べようよ」 ファンの笑顔が力になる【インタビュー】

2023年12月23日 / 08:00

ー舞台に出演することの魅力や面白さはどんなところに感じていますか。

  (2016年に上演された)「リア王」に出演したときに、普段の話し言葉とはかけ離れたせりふが、毎日稽古をしていくことで、だんだんと自分の言葉のように思えてくる感覚がすごく面白いと感じました。それから、ライブでもそうですが、本番で稽古と違うことが起きたときに、仲間と助け合えるという信頼関係があるのがすごく楽しい。毎日同じことをやっていても毎日違うというライブ感と、仲間たちとの絆。「リア王」のときは、それを強く感じました。(カンパニーが)家族のような関係でしたね。

 ーでは、本作が再生と希望を描いた物語ということにちなんで、土屋さんの落ち込んだときの立ち直り方、再生の仕方を教えてください。

 正直に言うと「おいしいもの食べようよ」です(笑)。おいしいものを食べると人って、再生すると思うんですよ。仲間と一緒においしいものを食べて、色々な話をする時間が私には本当に大事。落ち込んだときや疲れたときは、好きな人たちと一緒の時間を過ごすことで頑張る力が湧いてきます。それから、ファンの方がライブに来てくれて、そこで感動したり、笑顔になってくれることも私にとっては再生になります。私たちはファンの方たちがいてくださることで、立ち直れる職業なんだと思います。

ーところで、2023年も残りわずかとなりましたが、今年は土屋さんにとってどんな1年でしたか。

 コロナ禍でここ数年、音楽業界がストップしていましたが、今年になって海外でのライブもできたし、海外の人たちにも会えたのがうれしかったです。舞台もライブもそうですが、やっとスタートできた年でした。私は、ファンクラブやSNSのような交流があまり上手にできるタイプではないんですが、今年はファンクラブも立ち上げました。来年は、音楽に力を入れたいと思っていますが、これまで応援してくれたファンの方が、「土屋が動き出したぞ」と思ってもらえるような活動ができたらいいなと思っています。エネルギッシュにいこうと思います。

ー今、音楽に力を入れていこうと考えているのは、何かきっかけがあったのですか。

  きっかけは自分自身ですね。自分を見つける旅の中で、やっぱり音楽が1番好きで、生きがいだと気付いた。ファンの方たちのためにも音楽を作り上げたいという自分の意思を尊重しようと思ったので、楽しんでやろうと。

そうすると、2024年はこの作品とともに、「音楽」の1年ですね。

 音楽にまみれます。頑張ります。来年は40歳になりますが、好きなものに思いっきりエネルギーを費やす姿を見てもらえればうれしいです。

(取材・文・写真:嶋田真己)

 「SaGa THE STAGE~再生の絆~」は、2024年2月22日~25日に都内・サンシャイン劇場、2月29日~3月3日に大阪・サンケイホールブリーゼで上演。

「SaGa THE STAGE~再生の絆~」

 

 

  • 1
  • 2
 

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

高橋一生、平山秀幸監督「アクションはもちろん、人間ドラマとしてもちゃんと娯楽性を持っている作品に仕上がっていると思います」「連続ドラマW 1972 渚の螢火」【インタビュー】

ドラマ2025年10月20日

-高橋さん、沖縄の言葉は大変でしたか。 高橋 真栄田に関しては「ないちゃー(本土の人間)」と言われているような男なので、そこまで大変ではなかったのですが、(小林)薫さんや青木(崇高)さんは結構大変だったと思います。真栄田は彼なりによかれと思 … 続きを読む

オダギリジョー「麻生さんの魅力を最大限引き出そうと」麻生久美子「監督のオダギリさんは『キャラ変?』と思うほど(笑)」『THE オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ MOVIE』【インタビュー】

映画2025年10月17日

-豪華キャストが生き生きとコメディーを演じているのが「オリバー」の人気の理由ですが、そういうアイデアは、現場で出演者の皆さんから出てくる部分も多いのでしょうか。 オダギリ みんなで楽しもう、という雰囲気はあるとは思うんですが、コメディーって … 続きを読む

【映画コラム】初恋の切なさを描いた『秒速5センチメートル』と『ストロベリームーン 余命半年の恋』

映画2025年10月17日

『ストロベリームーン 余命半年の恋』(10月17日公開)  病弱な体のため、学校にも通えず毎日独りで家の中で過ごしてきた桜井萌(當真あみ)。彼女のひそかな夢は、自分の誕生日に好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれるという、6月の満月 「ストロベ … 続きを読む

大谷亮平「お芝居の原点に触れた気がした」北斎の娘の生きざまを描く映画の現場で過ごした貴重な時間『おーい、応為』【インタビュー】

映画2025年10月16日

-そうやって出来上がったふわふわとした初五郎の存在が、対照的に絵の道を極めようとする北斎親子の生きざまを際立たせている印象です。北斎親子についてはどのような印象を持たれましたか。  2人とも自分の意志を曲げないので、ことあるごとにぶつかり、 … 続きを読む

黒崎煌代 遠藤憲一「新しいエネルギーが花開く寸前の作品だと思います」『見はらし世代』【インタビュー】

映画2025年10月15日

-団塚監督の印象は? 遠藤 出来上がった映像を見て、びっくりしました。予想だにしないアングルがあったり、編集にも想像がつかないような斬新さがあって面白かった。監督は、撮影中に何か言う時も、この若さでと思うぐらいとても適切でした。言うことが全 … 続きを読む

Willfriends

page top