ミュージカル「RENT」に再び挑む、花村想太&平間壮一「この作品全体がロック」【インタビュー】

2023年3月8日 / 09:00

 5人組男性アーティスト「Da-iCE」のメンバーとしても活躍する花村想太と、俳優の平間壮一がダブルキャストで主人公のマーク役を演じるミュージカル「RENT」が3月8日から開幕する。本作は、1996年の初演以来、ブロードウェーで12年4カ月のロングラン、世界40カ国以上で上演されている人気作。日本では、98年に初演されて以降、再演を重ねてきた。20年の公演では、今回同様、花村と平間がマーク役を演じたが、新型コロナウイルスの影響を受けて公演中止に。今回は、その悔しさを晴らすべく2人が再集結した。花村と平間に公演に懸ける思いやマーク役についてなどを聞いた。

花村想太(左)と平間壮一 (C)エンタメOVO

-20年の公演は不完全燃焼のまま終わってしまっただけに、今回の再演が決まったときはうれしかったのでは?

平間 素直にうれしかったです。やはり、途中で終わってしまった悔しさもありましたから。

花村 僕は、もちろん途中で終わってしまったことは悔しかったのですが、同時に満足感もあったので、どこかやり切ったという思いもあったんです。なので、もう1回、マークを演じることはあまり想像していなかったんですよ。ただ、車である現場に向かっているときに、何千曲の中からランダムで「Seasons Of Love」(※本作の劇中で歌われる代表的な楽曲)が流れてきたんです。それで、現場に着いたらこの作品の再演のお話を頂いたので、これはやれということなのかなと思って、出演を決めました。

平間 それはすごいね。

花村 運命を感じて、ドキッとしました。やっぱりまだやり残していることがあったのかもしれないと、もう1回挑戦したいなと思いました。

-平間さんは悔しさが大きかった?

平間 それもありましたし、前回はマーク役として、勝手に頑張り過ぎてしまったんです。引っ張っていかなくてはいけないと無理をしていたところがあったので、それもあってまた今度はしっかりと作品に向き合いたいという思いが強くありました。

-前回の公演を経て、マークに対する思いや演じる上での意識は変わりましたか。

花村 マークは、演じている僕もどんな人物かよく分かっていないんですよ(笑)。ほかのキャラは世界中、どの国の公演でも「こういうキャラだ」というのが定まっているんですが、マークだけはそれがない気がします。帽子をかぶっていないマークもいれば、眼鏡をかけていないマークもいるし、歌が得意なマークもいればダンスがうまいマークもいる。だから、マークはどんな人なのか分からない。

平間 誰よりも自由だよね。

花村 ただ、不意に寂しそうな顔を見せたり、どこかに孤独は必ず持っているんです。物語の主人公ではあるけれども、自分が真ん中にいるとは思っていない。

平間 傍観者なんだと思います。一般的に生きていける人を等身大で描いたらマークになったという感じなのかな。

-ではそんなマークを花村さんと平間さんが演じると、それぞれどんなところに個性が現れていると思いますか。

平間 僕が演じるマークは、偽善者という印象が強いのかなと思います。

花村 僕は日本人にありがちな、明るく元気に見せているけれど、 実は全くなじめない人をイメージしています。一見すると楽しそうに人の輪の中にいるんですが、自分が話すとシーンとなる人いるじゃないですか。僕もそうなんですが(笑)。なんだか空回りしてしまう人なのかなと思います。

-(取材当時)平間さんは、すでに稽古が始まっていると聞いていますが、稽古を通して新たな気付きはありましたか。

平間 まだ(日本版リステージ担当の)アンディ(・セニョールJr.)からも何も演出がないので、これでいいのかなと手探りで演じている感じです。

花村 でも、マークはそういう立ち位置なんだと思います。「これでいいのかな」と思いながら、ステージに立って、正解ってなんなんだろうと考え続ける役なんでしょうね。

-前回の公演のときも、初日が明けても正解を模索し続ける毎日だったのですか。

平間 放置されていることが多かったかもしれません(笑)。楽しそうだから、君たちはそれでいいという感じでした。

花村 僕は、毎公演が終わった後に、「今日はDa-iCEだったね」とか「今日はマークだったよ」と言われていました。意識はしていなかったんですが、テンションやそのときの気分で変わるみたいです。

-平間さんには、そうした声掛けはありましたか。

平間 あったと思いますが、あまり覚えてなくて…。ただ、「悲しさを強く出すのではなく、その悲しさを祝福やパワーに変えて」というアドバイスをもらったのは覚えています。

 
  • 1
  • 2

関連ニュースRELATED NEWS

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

三山凌輝、「愛の不時着」でミュージカル初挑戦 「これまでのパフォーマンスの集大成でもある」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年5月3日

 元BE:FIRSTのメンバーで、朝の連続テレビ小説「虎に翼」でヒロインの弟役を演じて話題を集めた三山凌輝が、ミュージカル「愛の不時着」でミュージカル初主演を果たす。韓国の財閥令嬢と朝鮮人民軍軍人の国境を超えた愛を描いた本作は、2019年か … 続きを読む

「豊臣兄弟!」第16回「覚悟の比叡山」“守られる側”の農民から“守る側”の侍になった小一郎と藤吉郎の覚悟【大河ドラマコラム】

ドラマ2026年4月28日

 NHKで好評放送中の大河ドラマ「豊臣兄弟!」。戦国時代、主人公・豊臣秀長(=木下小一郎/仲野太賀)が、兄・秀吉(=木下藤吉郎/池松壮亮)を支え、兄弟で天下統一を成し遂げるまでの軌跡を描く物語は快調に進行中。4月26日に放送された第16回「 … 続きを読む

ゆうちゃみ「るり子が現実にいたらめっちゃ親友になれそうやなっていう感じでした」『アギトー超能力戦争ー』【インタビュー】

映画2026年4月28日

 仮面ライダー生誕55周年記念作『アギトー超能力戦争ー』が4月29日から全国公開される。本作で主要キャストの1人である葵るり子を演じたゆうちゃみに、映画初出演への思いなどを聞いた。 -出演が決まった時の心境は?  「マジ、ドッキリ?」みたい … 続きを読む

千葉雄大、「映像の人」「舞台の人」という「垣根をなくしたい」 友近と挑む二人芝居・リーディングドラマ「老害の人」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 内館牧子によるベストセラー小説『老害の人』が、リーディングドラマとして舞台化される。出演者は、友近と千葉雄大の二人だけ。登場人物のすべてを、二人が自在に演じ分ける。  物語の主人公は、小さな玩具屋を大企業に育てた元社長の福太郎。老いてなお … 続きを読む

小手伸也、「映像ではテンションの7割しか出していない」 リミッターを解除して臨む舞台初主演作「コテンペスト」

舞台・ミュージカル2026年4月25日

 小手伸也が舞台初主演を務める「俺もそろそろシェイクスピア シリーズ『コテンペスト』」が、6月27日から上演される。公演に先立ち、小手が取材に応じ、本作への思いを語った。  本作は、シェイクスピアの最後の作品「テンペスト」の設定を現代に置き … 続きを読む

page top