エンターテインメント・ウェブマガジン
この謎の男の気持ちが分かるのは、僕自身の男闘呼組の挫折に重なるからかもしれません。僕自身も18歳の頃は、文也と同じように「絶対にスターになってやる」、「自分の人生はばら色だ」と信じていたけど、24歳で活動休止になりました。そこから、それぞれの道を歩み出して29年後、こうして再び集まることができた。だから、会わなかったその29年間が大切だったんです。それがメンバーの一人一人を磨いたし、その間に挫折やいろんなことを味わったからこそ、本当に意味のある再結成になった。あのままとんとん拍子でいっていたら、こんなに素晴らしい経験は絶対にできなかったはずです。
そうでしょうね。それと、今この作品と出会えたことも、そういう巡り合わせの一つですよね。作品との出会い、監督やキャストとの出会い、役との出会いもご縁ですから。別に、僕じゃない可能性だってあり得たわけですよ。謎の男を違う人が演じていたかもしれない。でも、僕が演じることになった。それはやっぱり、何かが僕に演じさせたんだと思うんです。
もちろん、監督やキャスティングプロデューサーが僕を選んでくださったからですけど、なぜ僕が選ばれたのかといえば、この役を演じる運とか縁みたいなものがあったからだと思うんです。その結果、僕もすごくいい経験ができたし、映画もすごく面白くなった。だから、やっぱり出会うべくして出会った映画だなと。
僕の同年代も含め、人生を振り返るような世代の方には、きっと響く物語だと思います。映画初主演の藤原くんも素晴らしいお芝居をしているので、若い方も含め、ぜひ皆さんに劇場でご覧いただきたいです。
(取材・文・写真/井上健一)
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