仲野太賀「草なぎ剛さんの演技に感動しっ放しでした」個性派俳優・松尾諭の自伝的ドラマで兄弟役 ドラマ「拾われた男」【インタビュー】

2022年7月14日 / 08:00

-それはぜひ見てみたいところです。

 僕が子どもの頃から、テレビのど真ん中で輝いていた大スターですし、出演したドラマも何本も見て育ってきました。でも、知った気でいた自分が浅はかだったと思えるぐらい、とっても奥行きがあって。だからといって、そこに計算があるとも思えない天性のものも感じて…。年齢を重ねてもそんなふうに輝き続ける草なぎさんが本当にすてきで、とても勉強になりましたし、まだまだ人は輝けるんだって勇気づけられました。こんなふうにお芝居ができるんだったら、僕も年を重ねても、とにかく芝居を続けたいと思いました。

-ところで、草なぎさんと一緒にアメリカロケにも行ったそうですが。

 アメリカにいたのは3週間ぐらいで、スタッフもキャストも、基本的にキッチン付きのホテルで自炊生活だったんです。でも、僕は自炊が得意ではないので、「何かチンして食べようかな?」と思っていると、「コンコン!」と誰かがドアをノックする。開けてみると、スープを持った草なぎさんが立っていて、「太賀くん、これ作ったから食べなよ」って。草なぎさん、料理がとてもお上手で、自分で作った料理をおすそ分けしてくれるんです。それが一度や二度じゃなくて、何度も。「こんなに優しい人、いるの?」って、本当に感激しました。

-それはすごいですね。

 誰に対しても分け隔てなく優しいので、大スターであることを忘れて、撮影がないときは一緒に遊んだりして、“近所のお兄ちゃん”みたいな感じでお付き合いさせていただきました。ただ、現場に入ると草なぎさんはガラッと変わって、集中力がものすごいんです。だから、僕も本当にいろんな影響を受けましたし、草なぎさんの演技に感動しっ放しで、お芝居を忘れて、素に戻ってしまいそうになることもありました。

-そんな草なぎさんとの兄弟のドラマも見どころですね。

 後半はムードがガラッと変わります。それに合わせて、僕のお芝居も変わってくると思います。一部、センシティブな話もあるので、それまでの“松戸諭らしさ”は保ちつつ、前半とは違った心が動いてくるというか、違う場所がうずくような感じを意識しました。

-そういうドラマを通じて、家族について改めて考えたことはありますか。

 僕も家族構成が松戸諭に似ているので、自分の家族を投影しながら演じさせていただきました。その中で改めて感じたのは、たとえ一家だんらんが少なく、関係がぎこちなくても、家族は常に心の片隅にいるものなんだな、ということです。そういう“家族の大切さ”を改めて感じさせてくれた時間でした。

(取材・文・写真/井上健一)

(C)2022 Disney & NHK Enterprises, Inc.

 「拾われた男」ディズニープラス「スター」で毎週日曜日午後11時に見放題独占配信中。

 

  • 1
  • 2
 

特集・インタビューFEATURE & INTERVIEW

井上祐貴「決して美しい人間関係を描いているわけではありませんが、リアルな描写が多いので、それが共感につながると思います」『男ともだち』【インタビュー】

映画2026年11月5日

-3人のキャラクターに共感はできましたか。  そのキャラクター全部に共感できるというのは、あまりないのですが、ポイントポイントでは、そりゃそうだよねって思う共感はありました。ただ、それは違うぞと思ったところもたくさんありました。 -神名役の … 続きを読む

相葉雅紀「チームメイトの障がい者の皆さんから、ものすごい熱量を感じました」黒島結菜「相葉さんは本物の野球チームの監督のようでした」実際の障がい者たちとも作り上げた奇跡の物語『4アウト ─もう一度、プレイボール─』【インタビュー】

映画2026年11月3日

-お話を伺っていると、参加した皆さんが一丸となって作り上げたすてきな現場だったことが感じられます。 相葉 原作・脚本の平山讓さんは、取材から含めて30年くらいこの作品と向き合っていますし、稲垣(壮洋)監督も何年もの時間をこの作品に費やしてい … 続きを読む

山崎育三郎「一番、自分に近い存在」 ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」が伝える「解釈力」【インタビュー】

舞台・ミュージカル2026年10月31日

-改めて、この作品の魅力はどんなところにあると感じていますか。  僕は、生きていく中で「解釈力」が大事だなと思っています。生きているといろいろなことが起きますよね。大変な状況や苦しいこと、大失敗もある。でも、起こった事実は変えられなくても、 … 続きを読む

【映画コラム】10月の公開映画から

映画2026年10月31日

「クジラに落ちた男」(16日公開)★★★ 父を知り、父を乗り越える  巨大なマッコウクジラに丸のみにされた17歳のジェイ(オースティン・エイブラムス)が、亡き父の教えを頼りに脱出を図る。ブライアン・ダッフィールド監督が描くのは、「ピノキオ」 … 続きを読む

柳楽優弥「川栄さんと真剣に作品に向き合ってきた」川栄李奈「柳楽さんを信頼しています」共演4度目の2人が伝説的作品に挑む『RYUJI 竜二』【インタビュー】

映画2026年10月30日

-以前お話を伺った際、柳楽さんはご自身のお芝居について「以前は自分を役に寄せていくやり方をしていたが、『浅草キッド』の後からは、自分のパーソナルな部分を役に反映させて演じるようにしている」というお話をされていました。今回、竜二という役に対し … 続きを読む

page top