エンターテインメント・ウェブマガジン
そうですね。視界がすっきり晴れたということは、あるんじゃないでしょうか。「映画を撮ってくれ」と言われると、どうしても責任を背負うので、多額の製作費を投下した分、少なくともその人たちに恥をかかせちゃいかんな、俳優にも恥をかかせちゃいかんな、という責任感が出てきます。それが、監督としての純粋性を曇らせるんです。でも今回は、「役者とプロデューサーと監督は、同じ方向を目指す戦友だ」という純粋性がすごくありました。今までの自分の映画作りをちょっと反省しました。
より一層、旗幟(きし)鮮明になったというのはあります。まずは、同じ方向を目指す仲間が必要だなと。映画は1人では撮れませんから。だから、これからもいろんなチャンスを頂いていますが、一つでも二つでも「同じ船に乗ろうじゃないか」という気持ちで作っていかなきゃいけないなと。
それから、もともと、異業種から部外者的な気持ちで入ってきて映画を撮り始めたとき、恐る恐る作っていく中で遠慮しがちだった「社会に何をどう問うべきか」というテーマ性みたいなものを、この作品ではきれいにはめ込んでエンターテインメント化することができました。今後、オリジナルで作っていきたいと思っている作品でも、そういうことを堂々とやっていかないと、イーストウッドさんやポン・ジュノさんには近づけないな、と。1000キロぐらい先にいらっしゃって、遠過ぎる背中ですけど(笑)。
「自由をくれて、ありがとう」みたいなことかな…。この映画を撮ることで、「くびき」みたいなものから解放された感じもありましたし。そう考えると、やっぱり僕からは「感謝」、「ありがとう」しかないですね。
(取材・文・写真/井上健一)
ドラマ2025年7月1日
ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む
ドラマ2025年6月29日
-それが変わってきたということでしょうか。 物事は、ある程度加速がつき、歯車がスムーズに回り始めれば、少ないエネルギーで進んでいくようになりますが、スタートするときは膨大なエネルギーが必要です。この作品もそういう過程を経て、ようやく彼が笑 … 続きを読む
映画2025年6月27日
-30年間やってきて、栗田さんなりのルパンに対する思いや魅力について。また栗田さんにとってルパンとはどういう存在でしょうか。 やっぱりルパン三世の声は、パート2や『ルパン三世 カリオストロの城』(79)の頃の、山田さんが一番元気だった頃の … 続きを読む
映画2025年6月27日
-三池崇史監督の演出や映画に対する姿勢についてはどう感じましたか。 大倉 あまり無駄なことはおっしゃらないです。すごく明確な演出をなさいます。僕の場合は、校長と薮下先生との間に挟まれているという、スタンスにちょっとよどみがあったのかもしれな … 続きを読む
映画2025年6月27日
『アスファルト・シティ』(6月27日公開) 犯罪と暴力が横行するニューヨークのハーレム。クロス(タイ・シェリダン)は医学部への入学を目指し勉学に励む一方で救急救命隊員として働き始める。 ベテラン隊員のラット(ショーン・ペン)とバディを組 … 続きを読む