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【独占ニュース】『アラジン』ウィル・スミスが魔人ジーニー役を語る「アーティストとしての自分自身をフルに使える最高のチャンスだったんだ」

 「千夜一夜物語」の「アラジンと魔法のランプ」を原案に、自分の居場所を探す貧しい青年アラジンと、自由に憧れる王女ジャスミン、そしてランプの魔人ジー二―の運命を描いて大ヒットを記録したディズニーのアニメーション映画『アラジン』(92)が新たに実写映画化され、6月7日から全国公開となる。公開を前に、魔人ジーニー役を演じたウィル・スミスがキャスティング時の秘話などを明かした。

ジーニーを演じるウィル・スミス

 ランプの魔人ジーニーは、魔法のランプを巡る大冒険の中で主人公のアラジン(メナ・マスード)と友情を育み、作品のユーモアパートもけん引する、重要なキャラクターだ。

 オリジナルのアニメーション版では、2014 年に亡くなったロビン・ウィリアムズが声を吹き替えた。そんな映画の“顔”ともいえるキャラクターに、ガイ・リッチー監督が求めたのは”多才な俳優”。歌が歌えて、コメディーもシリアスも演じられ、そして感動も与えられる人物だった。そこで白羽の矢が立ったのがハリウッド最高のエンターティナーのウィル・スミスだ。

 実はウィル自身もこの役に当初からノリノリだったという。ウィルは「ガイと2人で腰を据えて話し合い、彼から『より深いストーリーを作りたい。よりリアリティーのある舞台で描きたい。そしてポップカルチャーも混ぜ込みたい』というビジョンを説明されたときには、すでに僕は受ける気でいたよ」と明かした。

 さらにウィルをその気にさせたのは、ジーニーというキャラクターを新たに作り直し、独自のものにするという発想だった。

 ウィルは「ロビン・ウィリアムズはとても素晴らしい仕事をしたし、人々の記憶に残り続けるパフォーマンスだと思う。僕は、ノスタルジックな価値観が伴う役柄について考える場合にはこう自問するんだ。『その骨にはまだどこかに肉が残っているかな? 僕がこの役柄に加えることができるものは何だろうか…』とね」と話す。

 続けて「今回のチャレンジの一つは、アニメーションだったものを実写にすること。それからオリジナルのジーニーにオマージュを捧げ、ロビンに敬意を捧げながらも、同時に新しい声を提供することでジーニーを現代化させること。そのどちらもやり遂げる何かを創作できそうな潜在性がそこにはあったんだ」と語った。

 ウィル・スミスがジーニー役を演じるという情報は、世界中で大きな話題となった。ハリウッドスターとしての地位を確立している彼にとって、ある意味これは大きな賭けでもあった。しかし彼はあえて挑戦を選んだ。常に笑顔で片時もユーモアを忘れないエンターティナーの顔の裏には、チャレンジ精神に満ちあふれ、リスクを恐れない開拓者としての顔があったのだ。

 最後にウィルはこう語った。「自分のやりたいことをたくさん利用して演じたのは、(テレビデビューのドラマ)「ベルエアのフレッシュプリンス」以来だよ。今回の映画では、歌も踊りもラップも演技もコメディーもドラマもやった。つまり、アーティストとしての自分自身をフルに使える最高のチャンスだったんだ」と。

(構成・田中雄二)

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