エンターテインメント・ウェブマガジン
「ロッキー」シリーズの最新作『クリード 炎の宿敵』のブルーレイ&DVDが5月10日に発売される。それを記念して、世界タイトルを13回防衛した不滅の王者で、現在はジムの会長として後進を指導する具志堅用高が、「ロッキー」シリーズと本作について熱く語った。
もちろん見ましたよ。それで、ロッキー(シルベスター・スタローン)がロードワークをするときに着ていたパーカーをまねして着てみたり、ロッキーみたいに牛乳に卵を入れてがーっと飲んだり、ゴーヤを入れてみたら苦かったのでハチミツを入れたりして(笑)。実は当時付き合い始めたばかりだった今の女房と、ジムの会長には内緒で、初めて一緒に見に行った映画が『ロッキー』だったの。それで「負けるときは俺もこういうふうになるよ」と言ったんです。それから、一生懸命に戦っている姿を通して、お客さんに感動を与えることができるということは、ロッキーから学んだところがあります。
僕たちが現役の頃は、今と違って15ラウンド制で、僕にもノックアウトではなく判定で決まった苦しい試合が何回かありました。特に、目を切ったり、腫らしたりした試合はロッキーやクリードと同じような感じでした。そういう苦しい戦いもしてきたけれど、やっぱり最後まで諦めたらいけないと…。13、14、15ラウンドと戦った試合は、最後はもう勝ち負けは関係なくなって、自分が勝ったかどうかも分からなかった。だから、試合が終わって、自分の手が挙がって、お客さんの歓声と拍手が聞こえた瞬間は最高でした。だから僕は防衛を続けていけたんです。一度世界戦のリングを経験すると忘れられなくなります。
この映画には、王座が空位になって、1年以内に試合をしろというところがあった。今は指名試合は1年に1回ぐらいだけど、僕らの頃は90日以内だったから、年に2、3回世界戦をしなければならなかったんです。間隔が短かった。それもあって、僕の場合は一度負けただけで、リターンマッチはしないで、後輩(渡嘉敷勝男)に後を託して引退しました。引退は女房と相談して決めました。ジムの会長には随分とめられたけど、「もう、やるだけやったから」と。
僕はシルベスター・スタローンのロッキーが大好きで、現役の頃からこのシリーズを見てきたけど、今回はマネジャーとトレーナーの役。これがまたすごかった。クリードはもともと素質のある選手だし、練習をすればもっと強くなるという、ボクシングの技術的なアドバイスだけではなくて、家族のことなどボクシング以外のことも助言する。昔と違って今のボクサーには家族の存在が大きい。家族の協力がないとできないんです。周りのサポートがなければ、一人では何もできない。彼女もいなくちゃいけないしね(笑)。実は選手はこういうことの方が頭に入るんですよ。こうしたアドバイスの仕方は、今の時代には一番大事なことです。だから見ていてとても勉強になりました。僕もまねしたいと思った。でも、砂漠でのトレーニングなんかは僕にはまねができないけど(笑)。
この映画のスタローンは大事なことを何げない感じで言ったりする。世界の一流トレーナーは選手の気持ちを読み取って冷静に対応するけど、日本人には、僕も含めてせっかちな人が多い。だから僕もあんなふうになりたい。大事な試合こそ冷静さが必要になるから。
ドラマ2025年7月1日
ドラマ「私があなたといる理由~グアムを訪れた3組の男女の1週間~」が、7月1日からテレ東系で放送がスタートする。本作は、グアムを訪れた世代が違う男女3組のとある1週間を描いた物語。30代の夫婦(蓮佛美沙子、溝端淳平)、20代の大学生カップ … 続きを読む
ドラマ2025年6月29日
NHKで好評放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”と呼ばれた“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く物語は、快調に進行中。6月29日放送の第25回「灰の雨降る日本橋」では、浅間山の噴火によっ … 続きを読む
映画2025年6月27日
あのルパン三世が、約30年ぶりに2Dの劇場アニメーションとして帰ってくる。舞台は地図に載っていない謎の島。お宝を狙って乗り込んだルパン一行を待ち受けていたのは正体不明の存在だった。前代未聞のスケールで描かれ、全ての「ルパン三世」につながる … 続きを読む
映画2025年6月27日
日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件を題材にした福田ますみのルポルタージュを三池崇史が映画化した『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』が6月27日から全国公開された 。本作の主人公・薮下誠一(綾野剛)が勤める小学校の校 … 続きを読む
映画2025年6月27日
『F1(R)/エフワン』(6月27日公開) かつてF1ドライバーとして活躍したソニー・ヘイズ(ブラッド・ピット)は、今は身を持ち崩し、フリーのレーサーとしてさまざまなレースに出場していた。だが、最下位に沈むF1チーム「エイペックス」の代表 … 続きを読む