【アニメコラム 先週の神回!】 「アイカツ!」♯48「Wake up my music♪」

2013年9月25日 / 05:31

 親の歩んだ人生が、図らずも子どもに影響を与えていることは少なくない。

 トップアイドルを目指す少女たちの奮闘を描いた、TVアニメ「アイカツ!」にも、スターを親に持つ姉と弟が登場する。先週放送された第48話は、主人公・星宮いちごの母・りんごが、自分がかつて伝説のアイドル・マスカレードのミヤだったことを打ち明ける重要なエピソードだ。

 告白されるまで、りんごの正体に全く気付かなかったいちごに対し、“アイドルへの嗅覚”で真実を見破った人物がいた。熱狂的なアイドルファンである、いちごの弟・星宮頼智(らいち)だ。

 マスカレードの復活ライブをTVで見ていた頼智は、画面越しにアイドルが放つオーラを、文字通り嗅ぎ取り、ある事に気付く。「くんくんくん…この家には、アイドルが2人いる!」。作中で、唯一自力でミヤの正体に気付いた頼智は、やはりただ者ではなかった!

 真実を知ってからの彼の行動はさらに珍妙。りんごが家で話したアイドル時代の秘話を、ボイスレコーダーに録音したり、公にできないニュースを知ってしまった興奮を、新聞を自作することで昇華させる。その反応は、もはやだたのアイドル好きの小学生とは思えない、エキスパートオタクのそれなのだ。

 本はといえば、いちごがアイドルに興味を持つようになったのも頼智の影響だ。星宮家で姉よりも先にアイドルの魅力に気付いていた頼智は、母の素質を最も受け継いでいる…のかも知れない。(松田はる菜)

 


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