史上初? M.S.S Projectがゲーム実況&単独ライブを武道館で敢行

2017年2月21日 / 17:06

 インターネット動画のゲームや料理実況、さらには楽曲制作などで総再生数4億PVを記録し、ネットシーンでの人気に火がついたエンターテインメント集団M.S.S Project。メンバーはFB777、KIKKUN-MK-Ⅱ、あろまほっと、そしてeoheohという、ばらばらなキャラを持つ4人。

 「自分たちの作った音楽を聴いてもらいたい」という理由で結成されたこのグループは、自分たちの動画に、制作した楽曲を使用するなどかなり真剣に音楽に取り組んでいる。

 これまでに制作したアルバムは5枚で、2月8日に発売したアルバム『M.S.S.Phantasia』はオリコンデイリーチャート1位、ウィークリーでは4位をマークするなどその実力は証明済みだ。

 2月18日に日本武道館にて行われた公演は、昨年11月から12月にかけて行われた全国ツアー「M.S.S Project Tour 2016 ~光と闇のファンタジア~」のファイナル公演となり、販売されたチケットは即完売した。

 ライブ当日は熱狂的なファンが国内外から大集結。メンバーのイメージカラーである赤、青、黄色、緑のペンライトの光が開演前から会場にともり、幻想的な光の海を作り上げた。

 照明が暗転すると、大きな声援と共に4人がステージに現れ、おはこである“ゲーム実況”が始まり、カードゲーム「ナンジャモンジャ」や、彼らの執筆した小説を基に作られたオリジナルゲーム「M.S.S.Planet」で展開する真剣勝負に、場内のボルテージも急激に上がっていく。

 ゲーム実況の後は幕間の映像を挟んでライブパートへ。新アルバム収録楽曲「Divine Ash」が鳴り響く中、FB777がステージ下からせり上がり、続けてあろまほっと、eoheohがポップアップで登場。軽やかな身のこなしで現れた二人に黄色い声援が上がった。最後はKIKKUN-MK-Ⅱがせり上がり、ギター演奏をする派手なオープニングで観客を魅了した。

 続いて「Over Road」から本編がスタート。多くのレパートリーの中から厳選されたキラーチューンが続く。アッパーなボカロ曲「ENMA DANCE」からハードチューン「Borderlandsのテーマ」、アニメ「影鰐-KAGEWANI-」2期主題歌「Egoist Unfair」、ポップでキャッチーな「M.S.S.Party」など幅広い音楽性で飽きさせない。

 ボーカルは曲に合わせて4人が担当。歌以外ではFB777がショルダーキーボード、KIKKUN-MK-Ⅱがギターを手に、速弾きを披露した。

 あろまほっととeoheohは、終始ダンスやグラフィックポイなどを使い、ライブを盛り上げた。曲によってはメンバーがトロッコに乗り、アリーナの通路を移動するというアイドルのような演出も。

 アルバムのタイトルにもなっている「M.S.S.Phantasia」で本編が終わるまで、まさになんでもありの“カオス”な内容となった。

 アンコールではそれぞれのキャラクター性をフィーチャーしたメドレーをプレー。曲が変わるたびに観客がペンライトをイメージカラーに変えるというコンビネーションで一体感を高めた。

 MCでは、武道館公演が子どものころからの夢だったというKIKKUN-MK-Ⅱが「ウチらの活動はいろんなことをやり過ぎていて、まとまりがなかったりするし、みんなも友達に紹介しにくいと思います。でも、ゲーム実況や音楽をやるという、一言では表せないグループなんだなって、今日は誇りに思っています。武道館ができたのも、みんなが応援してくれたおかげです。感謝の気持ちは言い表せないです」と、メンバーを代表して大舞台に立った思いを告白。普段のハチャメチャなノリに潜む真剣さをのぞかせた。

 「ここにいる全員がMSSPだ!」というKIKKUN-MK-Ⅱの言葉と共にラストの「We Are MSSP!」では4色のメタリックテープが客席に発射され、にぎやかな締めくくりとなった。

 終演後、武道館公演のDVD発売と夏に行われる全国ツアー“Soul Meeting 2017”の開催が発表され、会場に歓声が沸き起こった。今後の彼らの“冒険”になにが待ち受けているのか、期待したい。

(取材・文/丸山有咲)

単独ライブの模様 徳間書店・STRE EDGE編集部

単独ライブの模様 徳間書店・STRE EDGE編集部


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