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『マリー・ミー』(4月22日公開)
有名歌手のキャット(ジェニファー・ロペス)は、年下の売れっ子歌手バスティアン(マルーマ)との公開結婚式の直前、彼の浮気が発覚。失意の中、彼女は客席にいた見ず知らずの数学教師チャーリー(オーウェン・ウィルソン)を指名し、突然プロポーズをする。
2人は互いを知るところから結婚生活を始め、次第に打ち解けていくが、キャットとバスティアンのデュエット曲「マリー・ミー」がグラミー賞にノミネートされて…。
ロペスが製作も兼任した、“逆シンデレラ”とも呼ぶべき、前代未聞のギャップ婚を描いたロマンチックラブストーリー。最近、暗くて難解な映画が目立つせいか、ラブコメの王道を行くような、先が読める予定調和のストーリー展開がかえって心地よく感じられた。
主役のロペスとウィルソン(見た目がちょっと若い頃のロバート・レッドフォードに似てきたところも)に加えて、キャットの取り巻きのスタッフやチャーリーの同僚といった脇役たちが活躍するのも楽しい。実は、こうしたラブコメの成否の鍵は脇役たちの描き方にあるという見方もできる。
また、エンディングに映される実際のさまざまな夫婦の姿を見ながら、結婚とは…と考えさせられる一面もあった。
(田中雄二)