【映画コラム】2019年の正月映画を紹介

2018年12月1日 / 17:14

 最後は『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』(12月28日公開)。容姿に自信が持てず、消極的な毎日を過ごすレネー(エイミー・シューマー)。ある日、彼女はジムでトレーニング中に頭を打って気を失うが、目覚めると鏡に写った自分は絶世の美女になっていた…。

 ところが、そう見えているのは実はレネー本人だけ。彼女の大いなる勘違いなのだが、美女に変身したと思い込んだレネーは、超ポジティブな女性に生まれ変わり、自信満々に振る舞うようになる。

 変身したと思っている本人と、周囲とのギャップで笑わせるシチュエーションコメディー。思い込みや勘違いから生じるおかしさを描きながら、人間は、考え方一つでポジティブになれるということを説く。脚本のうまさと、全米でコメディエンヌとして大人気というシューマーの熱演が相まって、大笑いさせられること必至だ。

 その他、ウィノナ・ライダーとキアヌ・リーブスの4度目の共演作となったシニカルな恋愛コメディー『おとなの恋は、まわり道』(12月7日公開)、18歳で『フランケンシュタイン』を書いた英作家メアリー・シェリーの内面に迫った『メアリーの総て』(12月15日公開)、パラレルワールドを行き来する主人公の選択を描いた『ふたつの昨日と僕の未来』(12月22日公開)など、小品も面白い。

 また、4Kでよみがえった名作として、マイケル・チミノ監督の『ディア・ハンター』(12月14日公開)とジャン・ヴィゴ監督の『アタラント号』(12月29日公開)も上映される。(田中雄二)

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