【映画コラム】 ブルース・リーの師匠イップ・マンが登場する『グランド・マスター』

2013年5月25日 / 18:51

『グランド・マスター』(C)2013 Block 2 Pictures Inc. All rights Reserved.

 歴史カンフーアクション大作『グランド・マスター』が31日から全国公開される。

 本作は、『恋する惑星』(94)、『天使の涙』(95)、『ブエノスアイレス』(97)などで知られるウォン・カーウァイ監督が、中国の伝説の武術家・葉問=イップ・マンに関する実話を基に、武術とその精神を次代に継承した宗師=グランド・マスターたちの闘いを描いたもの。

 これまでカンフーアクションとは縁がなかったカーウァイ監督にとっては意外な題材とも思えるが、彼は17年間この映画の構想を温めてきたという。『花様年華』(00)などカーウァイ作品の常連であるトニー・レオンがイップ・マンを演じている。

 イップ・マンについては、香港のアクションスター、ドニー・イェンが若き日の彼を演じた『イップ・マン 葉問』(10)が日本でヒットを記録し、続けて前作の『イップ・マン 序章』(08)も公開されたのでご存知の方も多いと思う。だが彼にはもう一つの顔がある。それは伝説のアクションスター、ブルース・リーの生涯ただ一人の師匠だったということだ。

 ブルース・リーは、主演したハリウッド映画『燃えよドラゴン』(73)の大ヒットで、国際的なアクションスターの道を歩むかと思われた矢先、32歳の若さで謎の死を遂げた。そして暗殺説も含めて、生前の彼についての虚実入り交じった逸話が語られ始め、今では伝説や神話の類いになっているものも少なくない。その際、リーの師匠としてイップ・マンの名もたびたび登場してきたが、あくまで彼は謎のベールに包まれた存在だった。今、その実像が少しずつ明らかになってきている。

 さてブルース・リーといえば、実弟のロバートが製作総指揮と監修を手掛けた『李小龍 マイブラザー』(10)が、兄の没後40周年に当たる今年の7月13日から日本で公開される。この映画は、後に大スターとなる男の修業時代を弟の視点から見たところが新鮮に映る。若き日のブルース・リーを、香港を中心に歌手として活躍するアーリフ・リーが熱演している。こちらも楽しみだ。(田中雄二)


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