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その点は金子や山谷だけでなく、つつじ役の北、比奈役の堀田真由、この回から登場したトウ役の山本千尋といった俳優たちも同様だ。政子と頼家の前で火花を散らすつつじとせつの女性同士の対決(第27回)は印象的だった。
彼らはいずれも1996~98年生まれ、20代中盤の若手俳優(といっても、経験は豊富)だが、面白いのは、畠山重忠役の中川大志も同世代だということ。
役柄や役者自身の個性の違いもあるだろうが、彼らの新鮮なたたずまいと第1回から出演している中川の落ち着きぶりとを比べると、そこにはやはり「場慣れ」の差もあるような気がしてならない(なお、北条泰時役の坂口健太郎、北条時連役の瀬戸康史はもう少し上の世代だ)。
彼らが小栗たち先輩俳優陣といかに交わり、どんな物語を作り上げて行くのか。あるいは、彼らの存在が義時にどんな影響を与えて行くのか。混迷深まる鎌倉幕府の未来を彩る若手俳優陣の活躍に期待したい。
(井上健一)