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一方の清水氏は「(脚本の)三谷(幸喜)さんは、時代考証の先生たちとのディスカッションや最新の研究、定説からヒントを得て、想像を膨らませている」と作劇の舞台裏を明かすと、続けて「それが分かるのが『歴史探偵』の面白さ」とコラボの意義を語った。
さらに、その具体例として、これまで“自害”とされてきた伊東祐親(浅野和之)の最期を、善児(梶原善)による暗殺として描き、視聴者を驚かせた場面の誕生秘話を披露。
「鎌倉幕府公式の歴史書である吾妻鏡には、“伊東祐親が自害した”と書かれている。ところが、最後の1行に“三浦が駆けつけてみると、遺体がきれいに片付けられていた”という記述がある。三谷さんはそのわずか1行を手掛かりに、“わざわざそう書かれているのはなぜか?”と想像を膨らませてあの場面を作り上げた」
これを踏まえて「“これがこんなふうにドラマに発展していったのか”というふうに見ていただくと面白いのでは」と「歴史探偵」の楽しみ方を提案。
河井氏も「『鎌倉殿の13人』はこれからもドラマチックな展開が続くので、その予習として『歴史探偵』をご覧いただくと、これからのドラマが十倍も二十倍も楽しめるはず」とアピールした。
(取材・文/井上健一)
「歴史探偵/鎌倉バトルロイヤル」は、7月20日午後10時からNHK総合で放送。